今日のみ言葉【No.2893】(2022年 9月 6日)「十二使徒の派遣(2)」

旅のために何も携えるな。つえも袋もパンも銭も持たず、また下着も二枚は持つな。
(ルカ9:3)

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ある時の聖書研究会で、

「あなたが旅行で『結局これは余計なものだった』と思ったものは何ですか?また、なぜ旅行前、それを持って行こうとしたのでしょう?」

という質問をしたことがあります。

すると、

「朝、寒かったら…」とか、「昼、暑かったら…」と思って、服を余計に持っていったが全然着ずに帰って来たと皆さん大笑いになりました。

心配だから備えるのです。

そして、もしやの時に備えて事前に手配しておくことは間違いではありません。

イエス様は弟子たちを派遣するにあたり、どのような準備をせよとアドバイスされたでしょう?

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イエス様の弟子たちに対する命令はこうです。

「旅のために何も携えるな。つえも袋もパンも銭も持たず、また下着も二枚は持つな」
(ルカ9:3)

何も持って行かず、今のそのままの姿で行きなさいというのです。

具体的にはまず「つえ」です。

高い山にも登るでしょうし、途中で強盗や獣に遭遇したら、追い払う武器にもなります。

それを持って行くなとイエス様はおっしゃいます。

「袋」とは現代で言えば、荷物を詰めるバッグやキャリーケースのことです。

「パンも銭も」は、食料やお金のことであることはおわかりでしょう。

「下着」とは現代の私たちが考える「インナー」ではなく、「上着」のことです。

弟子たちに、今着ている服のままで、何も持たせずに伝道旅行に遣わすということは、

「働き人には神は必要なものを与えて下さる」

ということを実地で体験させるためでした。

ですから、余分なものは持って行かず、今あるもので出かけていく、という一見無茶な命令をイエス様は下されたのです。

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イエス様は、神に信頼することを学ばせようとなさいました。

神への信頼を習得するのに、一番学ばせられる場は、

「何がどうなるかさっぱりわからないところに飛び込んでいく時」

です。

何がどうなるか、ある程度わかっていれば、人間は心配しません。

「このくらいやっておけば大丈夫だ」

と思えるならば、そこに神への信頼など出てきません。

どうなるかわからない。

しかし、神様が大丈夫だから行けと言っている。

ここです。

「いや、でも、そうは言っても…」

となるのか、

「いや、でも、そう言われているのだから行ってみましょう」

となるのか。

ここが信仰の分かれ目です。

ただし、神の招きの中に飛び込むと、自分の思いどおりに全てがスムーズに進むわけではありません。

なんだか訳のわからないところを通されます。

しかし、終わった後で振り返ると、

「ああ、神様はちゃんと守っていてくださったなあ。決して楽ではなかったし、混乱することもあったけど、通り抜けて来られたなあ」

という体験をするのです。

ここでもう一回「ただし」という語を使います。

ただし、何でもそうだとは限りません。

自分の野望や夢を実現するためでは、たとい困難の中に飛び込んでも、神のバックアップの保証はありません。

それは神のコース内でなら期待できますが、人間の思いで進む時、どこかで神のコースから外れるからです。

その時は悔い改め、神の赦しを得てから、自分のためでなく神のために生きようと、もう一度神のコースに戻ればよいのです。

そこから先は、

「何が起こるかわからない」

とおびえる世界ではなく、

「何が起きても大丈夫」

という世界の中を歩みます。

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与えられた信仰の量で、神への信頼の道を歩む今日として参りましょう。

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