今日のみ言葉【No.2848】(2022年 6月28日)「悪霊につかれたゲラサ人(5)」

ゲラサの地方の民衆はこぞって、自分たちの所から立ち去ってくださるようにとイエスに頼んだ。彼らが非常な恐怖に襲われていたからである。
(ルカ8:37)

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「さわらぬ神にたたりなし」を英語に翻訳すると、"Let sleeping dogs lie."となるそうです。

直訳すれば「眠っている犬はそのまま寝させていろ」で、「寝た子を起こすな」ということです。

いずれにしても、トラブルが起きたら、それを積極的前向きに解決しようというのではなく、とにかくそのトラブルとの関わりを避け、逃げて敬遠する生き方です。

ゲラサ地方の多くの人たちはこちらの方の選択をしたようです。

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悪霊に乗り移られた豚2千頭がガリラヤ湖に飛び込んで溺死したとは、それを飼う者たちにとっては大変な出来事です。

「飼う者たちは、この出来事を見て逃げ出して、町や村里にふれまわった」
(ルカ8:34)

「飼う者たち」とは豚の所有者ではなく、ただの雇われ人です。

彼らは、この大惨事の責任は自分たちにはないことを証明しようとして通報したのです。

この知らせを聞いた人々が早速出てきました。

損害を受けた豚のオーナーたちもその中にいたことでしょう。

さて、彼らはどんな印象を持ったのでしょう?

「人々はこの出来事を見に出てきた。そして、イエスのところにきて、悪霊を追い出してもらった人が着物を着て、正気になってイエスの足もとにすわっているのを見て、恐れた」
(ルカ8:35)

まず、あの悪霊につかれて大変だった人が、正気になっている姿を見て恐れたとあります。

この恐れは、神への恐れ、畏怖(いふ)の念です。

彼らは、人間以上の神の存在を直感的に認め、恐れを感じたのです。

これは良い恐れです。

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ところが、天に上げた目を地上の現実に戻すと、2千頭の豚が湖に浮いています。

聖書は

「彼らが非常な恐怖に襲われていた」
(ルカ8:37)

と書いています。

これは人間が普通に持つ恐れです。

理解できないことや、未知のものに対面した時、人はそれを敬遠しがちです。

自分から遠ざけ、一切の関わりを避け、安心感を得ようとするのです。

神への恐れと、人間が持つ恐れ。

この場合、後者が勝りました。

「ゲラサの地方の民衆はこぞって、自分たちの所から立ち去ってくださるようにとイエスに頼んだ」
(ルカ8:37)

とあります。

まさに、「さわらぬ神にたたりなし」を地で行った行動です。

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この人々の反応に対して、イエス様はどうされたのでしょう?

彼らに神の働きを滾々(こんこん)と説明し、理解させ、信じるように説得されたでしょうか?

いいえ、

「そこで、イエスは舟に乗って帰りかけられた」
(ルカ8:37)

とあります。

あきらめられたのでしょうか?

それも「いいえ」です。

イエス様は人間の自由意志を尊重されます。

人がそのように自分の意志で選択したなら、それを強制的に変えることはなさらないのです。

なぜなら、それが人を一人の尊い人格として尊重することであり、真実の愛だからです。

さて、イエス・キリストを拒否したゲラサ地方の人たちにはもう救いのチャンスはなくなったのでしょうか?

実はこの答えも「いいえ」です。

一人の人の信仰があれば、その信仰を通して、どんでん返しの救いが及ぶことが、悪霊から解放された人の話から知ることができるのです。

この続きは次回に。

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神への恐れを持ち、今日の一日を慎ましく生きて参りましょう。

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