今日のみ言葉【No.2720】(2022年 1月14日)「死に対する権威(3)」

主はこの婦人を見て深い同情を寄せられ、「泣かないでいなさい」と言われた。
(ルカ7:13)

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怒りという感情は体のどこにあると思いますか?

「頭にくる」と言いますから、頭でしょうか?

「腹が立つ」とも言うので、腹でしょうか?

ヘブル的考え方では「鼻」です。

怒ると鼻が真っ赤になるからです。

ユダヤ文化では感情は体の一部と結びついていると考えます。

では、イエス様の「深い同情」は体のどこだったのでしょう?

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「深い同情」(口語訳)、「かわいそうに思い」(新改訳)、「憐れに思い」(新共同訳)と訳された言葉は、原語のギリシャ語では「スプランクニゾマイ」という動詞です。

この語源は「内臓、腸、はらわた」です。

イエス様はひとり息子を亡くした母親に深い同情を寄せられましたが、それは

「はらわたが掻きむしられるような憐れみ」

だったのです。

イエス様が持たれるこの深い憐れみが、次の新しい展開を生み出します。

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イエス様は母親に

「泣かないでいなさい」
(ルカ7:13)

と言われました。

通常、このような場合に考えられる言葉かけは、「泣くな」か「泣きなさい」です。

つまり、肯定か否定のどちらかです。

「泣くな」は、

「泣いて何になるの?どんなに泣いたからといって死んだ人は帰って来ないのだよ。だから、もう泣くのはやめなさい」

という意味で使われます。

「泣きなさい」は、

「泣いてスッキリしたほうが後の立ち直りが早いから、今の内に存分に泣いておきなさい」

という意図が込められています。

しかし、イエス様の言葉は、「泣くな」とも「泣け」とも言わず、「泣かないでいなさい」です。

これは、慰めを与えるのではなく、悲しみそのものの原因を取り除く言葉です。

この後すぐ、死んでいた息子は生き返ります。

ですから、泣く必要がありません。

だから、「泣かないでいなさい」なのです。

これは死に対する権威を持っているイエス様だからこそ言える言葉です。

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キリストの憐れみと死に打ち勝つ力を思いめぐらす今日として参りましょう。

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