今日のみ言葉【No.2532】(2021年 5月11日)「恵みの世界での生き方」
そこで群衆が彼に、「それでは、わたしたちは何をすればよいのですか」と尋ねた。
（ルカ3:10）
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セロトニンという神経物質が不足するとうつ病になりやすいことがわかっています。
これは人の気分・感情をコントロールするのに大きな役割を果たしているのです。
おもしろいことにセロトニンは姿勢の調節にも重大な役割を果たしています。
抗重力筋（背筋を伸ばして重力に対抗する筋肉）を制御するのがセロトニン神経だからです。
気分が落ち込むと体がうつむき加減になり、気持ちが晴れると背筋がシャンとするのはこれです。
逆も真なりで、憂鬱な時に意識的に背筋を伸ばすと爽やかになったような気になります。
姿勢を整えることでセロトニンが活性化できるのです。
姿勢が変わるから気分が変わるのか、気分が変わったから姿勢が変わったのか。
これと同じことが、人々の質問に対するバプテスマのヨハネの答の中に見えます。
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悔い改めに関してバプテスマのヨハネから非常に厳しいメッセージを聞いたので、群衆から次のような質問が出ました。
「それでは、わたしたちは何をすればよいのですか」
（ルカ3:10）
先程のセロトニンの例で言えば、気持ちが晴れやかになるには何をすればいいか、ということです。
群衆が「背筋を伸ばしなさい」という具体的・効果的アドバイスを求めているのは明らかです。
ただし、これだけですと、気分をスッキリさせるためだけのその場限りの処方箋になり、本質的解決にはなりません。
バプテスマのヨハネの答えは拍子抜けするほどにあっさりしたものでした。
「下着を二枚もっている者は、持たない者に分けてやりなさい。食物を持っている者も同様にしなさい」
（ルカ3:11）
もっと難しいことをやれと言われても、群衆はしたことでしょう。
例えば、一日に二度断食をし、徹夜の祈祷をせよと言われても、神の怒りから免れられるならまだその方がましです。
しかし、バプテスマのヨハネの答はあくまでも常識的なものでした。
取税人に対しては
「きまっているもの以上に取り立ててはいけない」
（ルカ3:13）
兵卒に対しては
「人をおどかしたり、だまし取ったりしてはいけない。自分の給与で満足していなさい」
（ルカ3:14）
です。
これは何を意味しているのでしょうか？
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バプテスマのヨハネは、
「これこれのことをしたらお前たちの罪は赦される」
と言ったのではありません。
悔い改めとは考えの方向転換ですから、
「神の救いは無い」
というところから
「神の救いはある」
と考え方を変えることです。
そのように考えを変えた（悔い改めた）のなら、すでにそうなったと信じて生きなさいということなのです。
つまり、すでに罪が赦された者として生きるならこう生きるであろうという自然な生き方をして、悔い改めの実を結びなさいということです。
背筋を無理やり伸ばしてセロトニンを出そうとするのではなく、すでにその神経物質は神から与えられているものとして、無理なくできる範囲で姿勢を整えてみなさいということなのです。
これが、律法主義の世界でなく、恵みの世界で生きる生き方です。
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先駆者であるバプテスマのヨハネが説いたことは、イエス・キリストの到来とその十字架によって現実化しました。
今はその恵みを受け取る時代です。
今日、新たに、恵みの生き方を始める一日として参りましょう。
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