今日のみ言葉【No.2016】(2019年 5月24日)「受難の予告(3)」
2019年5月24日
イエスは振り返って、弟子たちを見ながら、ペテロをしかって言われた、「サタンよ、引きさがれ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」。
(マルコ8:33)
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支配的な親がよく使う言葉の一つに
「あなたのためよ」
というものがあります。
子は自分のためなのだと思わされ、何かおかしいと感じながらも納得させられ、従属状態がずっと続きます。
言っている親本人もこの美しいフレーズで自分自身を騙し、本当は自分のためにやっているのだという心の動機から目を背けていられます。
自己中心の思いが自分にあると認めるのはなかなか難しいものです。
神中心でなく自己中心の思いが心の中にあると、サタンはそれを足場にして私たちの生活の中に入り込み、悪影響を及ぼします。
神の働きをする時には、その点を排除しなければなりません。
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イエス様がペテロに「サタンよ、引きさがれ」と言われたのは、ペテロがサタンだからではありません。
ペテロの心の中に働くサタンの姿を見たからです。
私たちの心は出来たてのゆで卵のようなもので、通常はツルンとしていてサタンが入ろうとしてもできません。
しかし、人間が心に恐れや不安を持つと、彼はそれを足場にして登ってきます。
恐れや不安というものは、ちょっと心を探れば見当たりますから、
「ああ、私は恐れていたんだ。本当はとても不安に思っていたからああいう言動や行動になったのだな」
とわかり、悔い改めて方向転換することはなんとかかんとかできます。
しかし、自己中心の思いは、綺麗に覆いかぶせて別のものに見せかけることができるので、本人はなかなか気づきません。
イエス様は霊の世界の全てを知り尽くしている御方なので、お人好しで好意でイエス様を諌めたペテロの背後にいるサタンの存在を見抜かれたのです。
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ペテロは神を中心にしてイエス様のことを考えていたのではなく、自分を中心にして考えていました。
そこにサタンにつけこまれる隙があったのです。
特に信仰によって行動しようとする時、この隙は気がついた瞬間に埋めておかなければなりません。
見えない神を頼って行動しだすと、どうしても
「神のことを思わないで、人のことを思っている」
(マルコ8:33)
という状態に陥りやすいからです。
自分のこの苦しい状況を周りの人に察して欲しいと思いますし、同情してもらいたいという気持ちが働くのです。
これが自分を中心に回りだした最初の段階です。
もちろん人の助けを得て良いのですが、まず祈って神にゆだねることが先です。
「神様、100%あなたに信頼します。どうぞ導いて下さい」
と祈り、その後で理性的・合理的に考え、計画を立て、実行に移した時、
「これはどう考えても神様が導いてくださったのだ」
という人との出会いがあるのです。
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Aさんは相続の問題で悩んでいました。
その筋の専門家のアドバイスで、複数の不動産会社に頼んで土地の評価額を出してもらうことにしました。
ところが、誰に頼むかでまた悩み始めました。
人脈や取引先との関係で、下手をするとトラブルになる可能性もあるな、と見えてきたのです。
「あそこに頼むと後でお礼をしなければならない。あちらとこちらはあまり関係が良くない同士なので、自分が頼んだと知れたら面倒だ…」
疲れ果てた彼は、とうとう神に祈るところに到達しました。
「神様、すみません。あなたを忘れておりました。自分に有利にさせようとして自己中心の考えで事を運んで混乱してしまいました。これはあなたが創造された土地、あなたのものです。全てあなたにゆだねます。御心のとおりになるよう、導いてください」
晴れ晴れとした気分になったAさんは、翌日珍しくも親切心を起こし、重い物を持って難儀している人を助けて、代わりに運んであげました。
荷物を両手いっぱいに抱えて、自動ドアが開いた向こうから、
「おや、Aさんじゃないか」
という声が聞こえてきました。
何とその人がAさんの問題に最適の答を持っている人だったのです。
困った時は神様にゆだね、そして同じように困っている人を助けることです。
神はその人に道を開き、確かな導きの確信を与えて下さいます。
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神にゆだねた初心に帰り、神のことを思う今日として一日を過ごして参りましょう。
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