今日のみ言葉【No.3282】(2024年 2月 8日)「ラケルの死とベニヤミンの誕生」
彼女は死にのぞみ、魂の去ろうとする時、子の名をベノニと呼んだ。しかし、父はこれをベニヤミンと名づけた。
(創世記 35:18)
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昔は「産後の肥立ちが悪くて」、妊産婦が亡くなることはよくありました。
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、10万人当たりの死亡率は、2020年では2.7ですが、100年前の1920年は329.9で、現在の100倍以上の女性が命を落としていました。
創世記は100年、1000年前どころか、4000年近く前の時代ですから、推して知るべしです。
ラケルもその一人でした。
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ヤコブはベテルを出立し、いよいよ父イサクがいるヘブロンに向かいます。
ところが、その途中で問題が起こります。
「ラケルは産気づき、その産は重かった」
(創世記35:16)
難産だったのです。
ラケルは何とか子を産みますが、危篤となります。
産婆が
「心配することはありません。今度も男の子です」
(創世記35:17)
と励ましますが、体力が尽き、ヤコブが愛した妻ラケルはあっけなく死んでしまいます。
ヤコブにとって、子が生まれたという喜びと、妻が死んだという悲しみが同時に起きたのです。
このような時、彼はどうしたでしょう。
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それはこの一句に示されています。
「彼女は死にのぞみ、魂の去ろうとする時、子の名をベノニと呼んだ。しかし、父はこれをベニヤミンと名づけた」
(創世記 35:18)
ラケルは子の名前を「ベノニ」としようとしました。
これは、「私の苦しみの子」という意味です。
それがその時のラケルにとってはぴったりの印象だったのでしょう。
しかし、子はその名前を生涯負っていかなければなりません。
たとえば、もし自分の名前が、「苦男(にがお)」とか「苦子(にがこ)」という名前だとしたら、あなたはどう思って生きることでしょう。
ヤコブはその名前を改め、「ベニヤミン」としました。
これは、「私の右手の子」という意味です。
ユダヤでは「右」とは、力や権威、名誉を表します。
ヤコブは悲しみの中でも前を向いて、希望を選択したのです。
これはなかなかできることではありません。
しかし、彼はあえて信仰の選択をしたのです。
愛する妻を失った直後の感情の状態では、喜んでその選択ができたとは考えられません。
しかし、感情とは関係なく、意志で選ぶ。
自分に与えられている使命に沿って選択する。
これがヤコブが選んだ道でした。
ベニヤミンという名前には、そのような深い意味が込められているのです。
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悲しみの中にも希望を見出す一日として参りましょう。
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