今日のみ言葉【No.615】(2013年 7月23日)

神はわたしを離れて、
(サムエル記上28:15)

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参議院選挙の結果が出ました。

新聞の見出しは「自民大勝、民主大敗」。

民意が離れていく中で選挙戦を戦った民主党候補者たちは、その逆風の凄まじさを感じたといいます。

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神に従わないゆえにサウルから神の心は離れました。

いったん離れてしまった恋人の関心を再び取り戻そうとする未練たっぷりの男のように、サウルは神からの答えを得ようとします。

しかし、

「主は夢によっても、ウリムによっても、預言者によっても彼に答えられなかった。」
(サムエル記上28:6)

という結果でした。

神は沈黙されたのです。

そこで彼は自分の姿が分からないように変装し、「口寄せの女」(霊媒師)のところに行き、天上のサムエルの霊を呼び出そうとします。

実はサウルは、口寄せや占い師をイスラエルから一掃しようとしていました。

しかし我が身に関わることになるとそんなことはどうでもよく、ただただ楽になりたい、安心したい、敵から守ってほしい、となっていたのです。

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神の沈黙、というほど大げさなことではないかもしれませんが、私たちも神様からの答えがないことがあります。

祈っても神様からの示しが感じられません。

事態が好転するどころか膠着状態。聖書の言葉もうわの空で頭にも心にも入ってきません。

そのような時、神の沈黙の理由が分からないので、人間は、

「きっと私が悪いことをしたから神様は答えられないのだ」

と考えます。

それ以外思いつかないので、そう信じてしまうのです。

そうすると意外なことに落ち着きます。

人間は中途半端な状態に置かれるより、荒唐無稽で支離滅裂な理由でも、理由があることの方が安心するからです。

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たとえば重い病気にかかった時、

「なぜでしょうね。今のところ分かりませんね。」

と言われるより、

「先祖のたたりだ!」

「供養をしていないからだ!」

と強烈に言われた方が「あ、そうだったのか」と理由がはっきり意識できるので安心できるのです。

そして霊感商法の思うつぼにはまり、

「これを磨けば悪い運気は全て落ちます。」

と高価な壺を買わされ、毎日何百回も磨く…、という目に遭う人も出てくるのです。

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神の沈黙は、旧約時代のサウルにとっては裁きでした。

しかし新約時代の今、神の沈黙は私たちへの罪の裁きではありません。

既に2000年前、イエス・キリストが私たちの罪の身代わりとして十字架にかかられましたから、罪の裁きはありません。

神の沈黙には、まだ知らされていない神のご計画があるのです。

私たちが知りうることは、神からの答えがない今でも、

「言葉にあらわせない切なるうめき」
(ローマ8:26)

をもって、聖霊が私たちのために祈っていてくださるということだけです。

神の沈黙を味わう時には、この聖霊のとりなしの祈りが絶え間なく続いていることを信じ、静かな歩みを続けていくことが正解なのです。

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聖霊のとりなしがあることを信じて今日も歩んで参りましょう。