今日のみ言葉【No.3213】(2023年11月 2日)「ヤコブ対ラバン(6)」
「なぜあなたはわたしの神を盗んだのですか」
(創世記31:30)
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この世に長けた人は、割り切りが上手です。
あるグループで、会費の徴収がはかどらないことをこの世を上手に乗り切っているその人に相談し、アドバイスを求めると、
「取れるところから取りましょう」
と一言。
「損切り」をして、全体を先に進めよ、と言うことです。
なるほど、無いところからは取れません。
そこにエネルギーを費やして消耗してしまうよりも、有るところから取り、損失は損失として受け入れ、全体を前に進めるという割り切り方です。
負けることを受け入れ、勝てる見込みのある時には強引にでも進める。
これが世に長けたラバンの生き方でした。
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ラバンは夢で神のみ告げを受け、
「これはかなわない」
と判断したのでしょう。
彼は
「なぜあなたはわたしに告げずに、ひそかに逃げ去ってわたしを欺いたのですか。わたしは手鼓や琴で喜び歌ってあなたを送りだそうとしていたのに」
(創世記31:27)
と善人ぶってはいますが、ヤコブが離れていくことを承認しています。
ただし、
「わたしはあなたがたに害を加える力をもっているが」
(創世記31:29)
と、ここは上から物を言っています。
ヤコブに負けたのではない。神に降参したのだ、という論理です。
かと言って、ラバンが神を信じたわけではありません。
彼は偶像崇拝者ですから、ヤコブの神とて数ある神々の中の一つであって、たまたまその神の力が強いので頭を下げたというだけです。
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ラバンは自分の利益を最優先に考える人です。
そこで問題になってくるのは、
「なぜあなたはわたしの神を盗んだのですか」
(創世記31:30)
ということです。
この時点ではヤコブもラバンも知りませんが、
「ラケルは父の所有のテラピムを盗み出した」
(創世記31:19)
ので、ラバンの手元に保管されていたはずのものが消え失せてしまったのです。
テラピムとは、家族の守り神的な偶像のことだと言われています。
実は、これを持っている者に相続権があるとされている大事なものです。
ラバンはヤコブがテラピムを持ち逃げしたと疑っています。
ラバンにとっては重大事です。
なぜなら、後になって、もしヤコブが戻ってきたとして、
「私がテラピムを持っていますから、私にラバンの全財産の相続権があります」
と主張され、彼の物が息子たちに受け継がれず、全部ヤコブに「奪われ」、「財産が無くなってしまう」ことを恐れたのです。
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ラケルは、父の財産を全部ヤコブに受け継がせたいと思って、早まったことをしてしまいました。
これはラケルの罪です。
正当な手段を使っているわけではないので、事の行き先がグジャグジャになる危険性があります。
案の定、何も知らないヤコブは、
「だれの所にでもあなたの神が見つかったら、その者を生かしてはおきません」
(創世記31:32)
と大見得を切ってしまいました。
調査の結果、ラケルがテラピムを盗んで持っていたのだ、とわかったら、ヤコブはラケルを殺してしまわなければなりません。
罪はこのような悲劇を招くのです。
この先、ラケルはどうなるのでしょう?
神は超法規的手段で助けて下さるのでしょうか?
以下、次回に続きます。
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人間の罪のただ中で、それに一切影響されずに働かれる神の御手に目をとめる今日として参りましょう。
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