今日のみ言葉【No.1077】(2015年 7月 3日)

わたしはあなたがたの年老いるまで変らず、白髪となるまで、あなたがたを持ち運ぶ。わたしは造ったゆえ、必ず負い、持ち運び、かつ救う。
(イザヤ46:4)

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「君んとこの社員は今、何人や?」

「350人です」

「そうか、しかしな、君、350人の社員のことだけを考えとったらいかんよ。その人たちには家族がおるやろ。4人家族とすれば、君は1400人の人間の命を預かり、生活を預かっていると考えんといかん」

これはPHP研究所の江口所長に松下幸之助さんが常々語っていた言葉だそうです。
(『猿は猿、魚は魚、人は人』,江口克彦著,講談社)

電話一本、紙切れ一枚でリストラが通知された話が珍しくない昨今です。

社員とその家族の生命と生活を守ることを重要視する経営者のもとで働く従業員は、なんと幸せなことでしょうか。

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イザヤ書第46章では最初の節にベルとネボが出てきます。

ペットの名前ではありません。バビロンの偶像神の名前です。

古代の戦争はそれぞれの国が信奉する神々同士の戦いと考えられていましたから、戦勝国は負けた国の偶像神を自国に持って帰って戦利品としました。

ペルシャがバビロンに勝利した時の情景が

「ベルは伏し、ネボはかがみ、彼らの像は獣と家畜との上にある。あなたがたが持ち歩いたものは荷となり、疲れた獣の重荷となった。」
(イザヤ46:1)

というものだったのです。

ベルとネボは、結局全く無力で、人々を負うどころか家畜に負われる重荷となり、その正体が明らかとなりました。

ところで、「偶像」の英語は「idol」(アイドル)です。

人がアイドル(偶像)を支え、重荷を負っているのが現実なのですが、アイドル(偶像)を信奉している者にはそれが見えません。

アイドルのために湯水のようにお金を使う人は今に始まったことではなく、昔から沢山おり、ほんのいっときの幻を見せてもらうだけで終わります。

アイドルは芸能関係者だけに限りません。あなたが頼りとするもの全てがアイドルとなり得ます。

お金、人脈、異性、学歴、骨董品、等々…。

神以外のものを頼みとする時、それらはすべてベルやネボになる可能性があり、あなたを支えるどころか、逆に人生の重荷となっていくかもしれないのです。

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それとは全く対照的に、真の神は、今日の聖句にあるように、人生の最後の最後まで人間を負い続け、生きて働く神です。

「わたしはあなたがたの年老いるまで変らず、白髪となるまで、あなたがたを持ち運ぶ。わたしは造ったゆえ、必ず負い、持ち運び、かつ救う。」
(イザヤ46:4)

ここで興味深いことは、神は人間を年老いさせ、白髪となるまでにさせる、ということです。

決して「いつも元気で若々しく」と、人間側に都合の良いように支え続けてくれるわけではないのです。

私たちは当たり前のように年を取り、成功や失敗、悲しみや苦しみを体験します。

しかし、人生の裏表、全てに渡って

「あなたがたを持ち運ぶ」

と約束なさっているのが神です。

偶像の神は、あなたがいつも輝いていることを要求します。

しかし真の神は、人生のどの期間でも、共におられ、あなたが輝いていても寂れていても、

「わたしは造ったゆえ、必ず負い、持ち運び、かつ救う」

と約束されるお方なのです。

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神の前では無理矢理元気にならなくても良いのです。

持ち運んでいただける恵みを心に留め、今日のあなたなりの一歩を踏み出して参りましょう。

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