今日のみ言葉【No.3180】(2023年 9月22日)「血縁関係による救いの否定」
イエスがこう話しておられるとき、群衆の中からひとりの女が声を張りあげて言った、「あなたを宿した胎、あなたが吸われた乳房は、なんとめぐまれていることでしょう」。しかしイエスは言われた、「いや、めぐまれているのは、むしろ、神の言を聞いてそれを守る人たちである」。
(ルカ11:27-28)
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礼拝説教を終えた後、
「先生の説教は素晴らしかったです」
とほめてもらえると、私も人間ですから嬉しくなります。
ところがその時、
「先生のお母様は素晴らしいですね」
と言われたら、
「私でなくて、何で母親?」
と疑問符がつくでしょう。
それと同じことが今日の聖書箇所で起きています。
これは当時のユダヤの文化なのです。
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「イエスがこう話しておられるとき、群衆の中からひとりの女が声を張りあげて言った」
(ルカ11:27)
何と言ったのでしょう?
「イエス様、素晴らしい!」
と感嘆の声を上げたのでしょうか?
いいえ、こうです。
「あなたを宿した胎、あなたが吸われた乳房は、なんとめぐまれていることでしょう」
(ルカ11:27)
彼女はイエスの母マリヤのことをほめています。
母親と息子は血でつながっている間柄です。
両者には血縁関係という「つながり」があるので、母親を称賛することは、その息子を称賛することになります。
ですから、この女性は母マリヤをほめていることによって、
「イエス様、あなたは素晴らしい」
と言っていることと同じになるので、実はこれは広い意味での信仰告白となるわけです。
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それに対して、イエス様は何とおっしゃったでしょう?
「いや、めぐまれているのは、むしろ、神の言を聞いてそれを守る人たちである」
(ルカ11:28)
ありがとうのひと言もありません。
この女を受容することをせず、「いや、」と、むしろ否定されています。
ここでイエス様が言われたことは、血のつながりがあるから救われるのではないということです。
救いは神とのつながりがあることによってなされます。
血のつながりが決め手となるのではなく、神とのつながりが核心的部分であると教えられたのです。
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ユダヤ人の救いについての考え方は、
「我々はアブラハムの子孫だから救われている」
というものでした。
先祖にアブラハムがおり、その血のつながりで自分はユダヤ人の家系に生まれたのだから、救われているという考え方です。
しかし、イエス様は今日の聖書箇所で、救いは血縁関係によるのではない、と明確にそれを否定しています。
では、何によって救われるのでしょうか?
28節がその答えです。
「いや、めぐまれているのは、むしろ、神の言を聞いてそれを守る人たちである」
(ルカ11:-28)
「神の言を聞いてそれを守る人たち」とは、まじめに罪を犯さずに生きるということではなく、イエスを信じる者たちのことです。
イエス様は、アブラハムの子孫だから救われるというユダヤ人の考えを否定し、救いはイエス・キリストへの信仰のみによって成就すると言われたのです。
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イエス・キリストを救い主として信じた者は、どこに生まれようが、誰の家族であろうが、一切関係なく、救われています。
キリストの救いは、あなたを神の家族としての新たな関係の中に導き入れます。
救いの恵みを味わう今日として参りましょう。
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