今日のみ言葉【No.2926】(2022年10月18日)「キリストの受難告知(1)」
イエスがひとりで祈っておられたとき、弟子たちが近くにいたので、彼らに尋ねて言われた、「群衆はわたしをだれと言っているか」。
(ルカ9:18)
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ぶどうの収穫が終わる今の時期、最後まで枝にぶら下がっているのは完熟ぶどうです。
甘い、甘い!
しかも完熟なので、各種ぶどう独自の味が際立ちます。
本来のぶどうの味をこんなに多彩に楽しめる、今は極め付きの季節です。
さて、5千人の給食の奇跡は、ぶどうの完熟の時が来たようなもので、いよいよ本当のイエス様の「味」が出る頃です。
ただしその「味」は甘いものではなく、極めて激しい「味」、つまり、受難の予告でした。
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ルカによる福音書第9章18節〜27節の箇所は、イエス様の生涯の分水嶺となる所です。
弟子たちは5千人の給食の奇跡を見、信仰が高まったところでイエス様の受難予告がなされました。
「完熟」となった時を見計らったように、イエス様は弟子たちに重大な質問をされ、ご自分が世に来られた本当の意味を明らかにされたのです。
その第1の質問が、
「群衆はわたしをだれと言っているか」
(ルカ9:18)
でした。
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イエス様は決してご自分からメシアだとは言われません。
それは、荒野の誘惑においてそうでした(ルカ 4:1-13)。
また、故郷ナザレの会堂でイエス様がメシア預言(イザヤ61:1-2)を読まれ、
「この聖句は、あなたがたが耳にしたこの日に成就した」
(ルカ4:21)
と、その成就を宣言した時も、聴衆の判断に任せられました。
唯一の例外は、サマリヤの女に対して(ヨハネ4:25-26)です。
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なぜご自分から宣言し、明らかになさらないのでしょう?
それは、救いは信仰によるからです。
信仰が成立するには、選択の自由が必要です。
100%イエス様が救い主という証明が成立しているなら、信じる必要はありません。
ですから、イエス様が救い主だとは到底思えない現実と、どうしてもそう思える現実の両方があるのです。
信仰とは、私たちがあえてその中から
「あなたこそ、生ける神の子キリストです」
(マタイ16:16)
と選び取ることです。
それが何の強制もなく、また何の得も利益も無いところで告白できるからこそ、その信仰は本物だと証明されるのです。
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イエス様は弟子たちにいきなりその選択を迫らず、ワンクッション置いて、
「群衆はわたしをだれと言っているか」
(ルカ9:18)
と尋ねられました。
「みんなはどう言っているか?」
と問うことで、彼らが答えやすくし、次の真の質問へと導いておられるのです。
以下、次回に続きます。
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神の導きを意識しながら、自分なりの信仰の一歩を進める今日としてまいりましょう。
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