今日のみ言葉【No.2879】(2022年 8月20日)「アブラハム契約の締結(8)」
やがて日は入り、暗やみになった時、煙の立つかまど、炎の出るたいまつが、裂いたものの間を通り過ぎた。
(創世記15:17)
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私はハンコを押すのが苦手でした。
かすれたり、一部が欠けたりということがよくあったのです。
しかし、印鑑を上手に押す銀行員さんのやり方を見た時、「これか!」と大発見したような思いがしました。
まず、必ず捺印マットを下に敷きます。
押す時、私は上から強い力でギューッと押していましたが、その銀行員さんは印鑑をぐるりと丸く回すような感じで軽く押しておられました。
たとえて言えば、ひらがなの「の」の字を描く感じで押印するのです。
これが秘訣でした。
それ以来、私も印鑑をきれいに押すことができるようになりました。
今日の聖書箇所は、日本的に言えば契約文書に印鑑を押して、正式に契約が締結されたところです。
そこには、「の」の字のような秘密がありました。
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創世記15章の契約は最上級の「血の契約」と言われるもので、犠牲の動物の間を通ることによって、
「もしも私が約束を破るようなことがあったら、この動物のように二つに裂かれてもかまいません」
ということを表していました。
ここで非常におかしなことが起きます。
通常は、当事者の二人がこの裂かれた間を通ることによって契約が成立します。
ところが、契約を結ぶはずのアブラムは眠っているので通りませんでした。
神の方は、
「煙の立つかまど、炎の出るたいまつ」
(創世記15:17)
という形で神の栄光が表され、神は裂かれた間を通られました。
これだけで契約は成立したことになります。
これはどういうことかというと、神がアブラムと結ばれた契約は、一方的祝福の契約だったということです。
つまり、今後アブラムが契約通りに行わなくても、この祝福の契約は破棄されることなく、生き続けるということです。
実際、アブラムは何度も祝福となることに失敗しています。
また、この契約を受け継いだイスラエルの子孫たちも同じです。
しかし、神の約束は変わらず、アブラムを始めとするイスラエルを祝福するのです。
どんなに失敗しても祝福される。
この安心の中で私たちは自分をゆるし、失敗した自分を立ち直らせ、そうさせてくださる神をあがめて正しい生き方をしようと思えるのです。
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そのように生きた人として、ライオン(株)の創業者である小林富次郎が挙げられます。
以前、御言葉メールで紹介した記事を再掲します。
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津波で街全体が流され、大きな被害を被った石巻市は、過去にも洪水という水害に遭いました。
ライオン(株)の創業者である小林富次郎もその当時の被災者の一人です。
彼は36歳の時、神戸の教会で洗礼を受け、その後、マッチ製造の子会社の責任者となりました。
マッチの原木1年分を買い付け、川につなぎ止めていた明治24年、操業直前の石巻に大洪水が押し寄せました。
一晩で原木は全て流され、下流の橋まで破壊されたため、富次郎はその賠償責任を負わされました。
自殺しようと橋の上にたたずんだ時、ふと御言葉が思い浮かんできました。
「すべての訓練は、当座は、喜ばしいものとは思われず、むしろ悲しいものと思われる。しかし後になれば、それによって鍛えられる者に、平安な義の実を結ばせるようになる。」
(ヘブル12:11)
これは洗礼を受けた牧師から届いた葉書に書かれてあった聖句でした。
「神はこの苦難に遭うことも全てご存知で、前もって御言葉を用意していて下さった。そうか、この試練は私を鍛え、成長させるものなのか」
と悟った富次郎には、もはや死にたいという思いは消え、「平安な義の実」をこの目で確かめたいという思いが湧いてきました。
彼は工場の機械を売却し、責任を取って辞職。その後上京し、40歳にして再起。石鹸工場を建設し、やがて「ライオン歯磨」を発売。今日のライオングループの基礎を作りました。
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神は、イエス・キリストを信じたあなたと祝福の契約を結んでおられます。
祝福の基となることに何度も失敗した上で、ようやく人様のお役に立てるのは、神の後押しがあるからです。
この御方が常に共にいらっしゃると信じ、神がもたらす祝福の実現のために、今日も小さな一歩を踏み出して参りましょう。
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