今日のみ言葉【No.2622】(2021年 9月 6日)「キリスト教イロハ(178)『エズラ記』」
ペルシャ王クロスの元年に、主はさきにエレミヤの口によって伝えられた主の言葉を成就するため、ペルシャ王クロスの心を感動されたので、王は全国に布告を発し、また詔書をもって告げて言った、
(エズラ記1:1)
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「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」
有名な平家物語の冒頭の文です。
聖書では数々の国が起こっては滅びるを繰り返す歴史の様が記されています。
イスラエルを補囚としたバビロンもその例外ではありません。
やがてペルシャに打ち負かされ、補囚の民は解放されます。
エズラ記では、そこに神のみ手が働いていることを主張しています。
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イスラエルの歴史を復習してみましょう。
創世記から申命記までで、イスラエルはエジプトから脱出し、神の民として成長していきます。
ヨシュア記で約束の地カナンに入り、定住を始めます。
士師記の時代はまだ弱い連盟組織があったに過ぎず、たびたび外敵の侵入に悩まされます。
サムエル記で王制を敷くようになり、ダビデの時代に黄金時代を迎えます。
しかし、列王紀と歴代志に見るように、国は分裂し、北王国はアッシリアに、南王国はバビロニアによって滅ぼされます。
次のエズラ記に書かれていることは、補囚となっていたバビロンからの帰還とエルサレム神殿の再建です。
その内容は二つに分かれます。
(1)第一次帰還と神殿建築(1〜6章)
(2)第二次帰還と律法の強行(7〜10章)
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ペルシャ王クロスは、紀元前537年にバビロン王朝を破り、イスラエルの民を解放する勅令を出しました。
「ペルシャ王クロスの元年に、主はさきにエレミヤの口によって伝えられた主の言葉を成就するため、ペルシャ王クロスの心を感動されたので、王は全国に布告を発し、また詔書をもって告げて言った」
(エズラ記1:1)
彼はまったくイスラエルの神と無関係な異邦人でありながら、
「イスラエルの神、主の宮を復興せよ」
(エズラ記1:3)
との命令を下したのです。
エズラ記はこれを「主は、…、ペルシャ王クロスの心を感動された」からだと述べています。
神は、神を知らない人の心にも働きかけて、みわざをなされるのです。
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ところが、この勅令があったにもかかわらず、サマリヤ人の妨害によって神殿の再建は中断されてしまいます。
このことをバビロンにおいて聞いた残りの人々は、祖国の滅亡を、彼らが神に対して正しい態度を取っていなかったからだと結論づけました。
つまり、
「我らが滅びたのは祖先が律法を守らなかったからだ。こんな思いは二度としたくない。そのためには、民に律法を厳格に守らせなければならない」
と考えたのです。
そこで、律法運動が起こり、律法に詳しい祭司であり、また学者でもあったエズラを故国へ帰還させました。
エズラの指導の下、律法に従う生活が徹底されるのですが、律法の「強行」は一部で「行き過ぎ」という結果を残します。
それがエズラ記の最終節
「これらの者は皆異邦の女をめとった者である。彼らはその女たちをその子供と共に離縁した」
(エズラ記10:44)
に現れています。
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歴史は不完全である人間の過ちをも内包しながら進んでいきます。
しかし、神を信じる者の目には、事の成り行きの奥底で神の御手が働いていることが見えるのです。
万事を益となるようにして下さる神がいると信じ、目の前の現実に神の働きがあると待ち望みつつ、今日の一日を過ごして参りましょう。
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