今日のみ言葉【No.2580】(2021年 7月 6日)「重い皮膚病の人への奇跡(2)」
イエスを見ると、顔を地に伏せて願って言った
(ルカ5:12)
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産業医の大室正志医師が病院に勤めていた時の話です。
看護師の日勤と夜勤の交代時に救急の患者さんが運ばれてきました。
入院手続きで間違いなくこれから2時間はかかります。
一瞬、
「日勤と夜勤で、どっち?誰がやる?」
という微妙な空気が流れた後、医師が
「○○さん、やって下さい」
と決めます。
さて、その際に、
(1)「あっ、はい、わかりました」とやや不満そうだが物分りの良い人
と
(2)「えっ、今からですか?」とブツブツ言いながらやる人
とで、どちらの離職率が高いと思いますか?
答は(1)です。
(1)の生き方では、感情を押し込めることが習慣化し、いつしか無理を重ねて、ある時点でやめてしまう可能性が高いのです。
しかし、(2)の人は、自分の内側の気持ちをしっかり意識しつつ、仕事は仕事だからやると折り合いをつけるので、気持ちと行動が矛盾しないわけなのです。
内側の思いを行動として表したのが、この重い皮膚病の男でした。
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重い皮膚病の男がどのように癒やされたのか見ていきましょう。
(1)この男の信仰
彼の心の中には、
「神のみがこの病を癒やすことができる。そしてイエス様にはその神の力がある」
という信仰があったことが見えます。
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(2)決断の一歩を踏み出す
確かな思いがある時、それは形となって表に現れます。
この場合は、決断の一歩を踏み出すという彼の思い切った行動です。
律法では重い皮膚病の人は自分を汚れた者と言わねばならず、人前に出てはなりませんでした。
「重い皮膚病の患者は、その衣服を裂き、その頭を現し、その口ひげをおおって『汚れた者、汚れた者』と呼ばわらなければならない」
(レビ記13:45)
実際、他に癒やされた人々は律法に従って遠くから叫んだとあります。
「そして、ある村にはいられると、重い皮膚病にかかった十人の人に出会われたが、彼らは遠くの方で立ちとどまり声を張りあげて、『イエスさま、わたしたちをあわれんでください』と言った」
(ルカ17:12-13)
しかし、ルカ5章の場合、顔を地に伏せて言っても言葉が届く距離ですから、彼はイエス様の目前まで来ていたことがわかります。
「イエスを見ると、顔を地に伏せて願って言った、『主よ、みこころでしたら、きよめていただけるのですが』」
(ルカ5:12)
「何としても癒やしていただきたい、そして、この方はそうできる御方だ」
という思いが、彼にここまでの行動を取らせたのです。
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(3)人がきよめられることは御心に合っている
イエス様の癒やしはあっさりと終わります。
「イエスは手を伸ばして彼にさわり、『そうしてあげよう、きよくなれ』と言われた。すると、重い皮膚病がただちに去ってしまった」
(ルカ5:13)
これで終了です。
人が健康で生きることは神の基本的御心だからです。
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ただし、この奇跡が起こされたメインの目的は、イエス様が旧約聖書で約束された救い主であることを証しするためです。
従って、それを二の次三の次にし、癒やされることのみを求め、
「この手順通りにやれば必ず癒やされる」
と法則化しようとすると脇道に逸れます。
その先を行けば、
「神様、あなたは一体何をやっているのですか?」
と思うようになり、不平不満と神への疑いの道を歩むことになります。
この通りにやって癒やされることもあり、癒やされないで別の道を通ることが神の御心である場合もあります。
そこは神に主権を譲り渡さなければなりません。
これができるのは、ハンナのように自分の思いを神の前に注ぎだして打ち明けた人です。
「ただ主の前に心を注ぎ出していたのです」
(サムエル記上1:15)
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基本的に癒やしを求め、しかし、癒やされない時は別の御心があると信じて生きるのが信仰者の生き方です。
顔を地に伏せて願うほどまでに神に求める素直な信仰を心がけて参りましょう。
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