今日のみ言葉【No.2483】(2021年 3月 2日)「ルカの序文」

テオピロ閣下よ、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、ここに、それを順序正しく書きつづって、閣下に献じることにしました。
(ルカ1:3)

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中学校の英語の授業で英文手紙の書き方を習った時のことです。

1行目に"Dear"(ディア)と書いて、次に相手の名前を書くのだそうです。

Dearの意味は「親愛なる」という意味だと知ると、友達同士で「お前が『親愛なる○○様』となるのか!」と、笑った思い出があります。

ルカによる福音書の冒頭に、この書はテオピロなる人物に宛てて書かれたとあります。

テオピロが誰であるかに関する記録は残されていませんが、おそらくユダヤ人以外の異邦人であり、また、閣下という語がついているので身分の高い人であろうと推察されています。

ルカは、この人がキリストの福音を理解し、信じることができるようにと福音書を書きました。

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キリスト教初期の時代では、福音は人々の口伝えで広まっていきました。

当時の人々は、イエス様は今日にでも再臨されると考えていましたし、実際にイエス様とその出来事を目撃した人たちがまだ生きていて、その人の口から直接話を聞けるのですから、文書化する必要は感じられなかったのでしょう。

しかし、神も救い主の約束もまったく知らない異邦人に救いを届けようとする際、ルカはたとえ時間と労力がかかっても、誰が読んでもわかる客観的記録としての福音書を残す必要を感じたのです。

ルカは

「すべての事を初めから詳しく調べています」
(ルカ1:3)

とあるように、人々から聞いた情報や、断片的にでも文書化されたもの、また、すでに教会で回覧されていたパウロの手紙等の資料を集め、詳細に検討しました。

そして、

「それを順序正しく書きつづって」
(ルカ1:3)

とは、時間順に、客観的にわかるように書いたということです。

ここに彼の人々への愛と情熱、そして神のために生きようとする真摯な思いを感ずることができます。

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医者であり、また優れた歴史家でもあったルカは、神から与えられた賜物を生かし、福音書を書き上げ、人類はその恩恵に与っています。

あなたにも神が与えた賜物や才能があります。

それをどう用いるか。

人生の方向を定める今日として参りましょう。

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