今日のみ言葉【No.2482】(2021年 3月 1日)「キリスト教イロハ(135)『バビロン捕囚』」

2021年3月2日

「バビロン捕囚」ジェームズ・ティソ作

主はこう言われる、バビロンで七十年が満ちるならば、わたしはあなたがたを顧み、わたしの約束を果し、あなたがたをこの所に導き帰る。
(エレミヤ29:10)

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バビロン捕囚という歴史上有名な出来事を理解するには、イスラエルの歴史を少々かじっておかなければなりません。

古代イスラエルは、ソロモン王の死後、紀元前921年に北王国と南王国の2つに分裂しました。

北王国はB.C.722年にアッシリア帝国によって滅ぼされ、続いて南王国がバビロニア帝国によってB.C.586年に滅ぼされました。

この時、最も大規模に人々がバビロニア(今のイラク辺り)に補囚として連れて行かれました。

彼らは主に帝国の中心都市バビロンで生活したので、バビロン捕囚と呼ばれています。

実はそれに先立って、まずダニエルらの有能な少数の者たちが人質として連れて行かれ、次に王族や軍人、職人等の1万人がバビロンの地に連れ去られています。

70年という年数に注目するならば、B.C.609年のヨシヤ王の死で南ユダ王国の完全独立が終わった考え、そこから、ペルシャ王クロスによってバビロン捕囚から解放されたBC.539年までが補囚の期間と言えます。

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天の神によって特別に選ばれた民だと思っていたイスラエル人にとって、異教の神をいただくバビロニアに敗れたことは相当大きなショックでした。

その当時の考え方では、我々の神が敵の神に敗れたということになりますから、バビロニアの神のほうが本当の神だということになりかねません。

彼らの生活も信仰もぐらつく中、エレミヤ、イザヤ、エゼキエル等の預言者たちが活躍し、バビロンに補囚されることは背信のイスラエルに対する神の裁きであり、と同時に、時が満ち、民の心が新たにされ、神に対する悔い改めが確立したならば、

「わたしはあなたがたを顧み、わたしの約束を果し、あなたがたをこの所に導き帰る」
(エレミヤ29:10)

という希望の約束を与えました。

補囚の地でイスラエルは信仰共同体として強められ、深められていったのです。

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具体的に彼らが直面した問題は、

(1)自分に意にそぐわず、異国の地で不自由な暮らしを強いられている我々とは一体何者なのか?

ということと、

(2)これからどう生きたらいいのか?

ということでした。

(1)はアイデンティティ(Identity)ということであり、(2)はライフスタイル(Life style)ということです。

私は一体何者で、何をして生きるか、ということです。

補囚の期間、彼らはこの問題に解答を出すべく、先祖たちから口伝えで聞いてきた神の約束を具体的にモーセ五書としてまとめ始めました。

その結果、アブラハムの契約を受け継ぎ、それを果たすために神に選ばれた民だというアイデンティティーと、律法遵守のライフスタイルが定まったと言えましょう。

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あなたのアイデンディティーとライフスタイルは何でしょう?

これがしっかり定まれば、補囚という望まない環境の中にあってもイスラエルの民が成長できたように、あなたの生活も揺るぎないものとなります。

世の中がバブルの時代であろうとパンデミックの時代であろうと、自分の人生を着実に進めていくことができるのです。

あなたは神に選ばれ、キリストによってアブラハムの祝福の契約を受け継ぐ者とされていることを意識していますか?

これがクリスチャンに共通するアイデンディティーです。

また、無条件で祝福をいただいている者として責任を果たす使命が与えられていますから、他者に神の祝福をお分かちし、神の国の祝福を伝えるライフスタイルが用意されています。

これらをあなたの実生活にまで落とし込み、自分のものとすることが大切です。

ここに豊かな収穫を後に残す人生があります。

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思うように事が進まない時は、神様から「生き方を考えよ。あなたは何者か」と言われていると考え、人生を思い巡らす時間を取りましょう。

豊かな祝福をいただき、それをまき散らす人生を歩まれますように…。

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