今日のみ言葉【No.2374】(2020年10月 8日)「キリスト教イロハ(102)『殉教』」
こうして、彼らがステパノに石を投げつけている間、ステパノは祈りつづけて言った、「主イエスよ、わたしの霊をお受け下さい」。そして、ひざまずいて、大声で叫んだ、「主よ、どうぞ、この罪を彼らに負わせないで下さい」。こう言って、彼は眠りについた。
(使徒7:59-60)
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私の小学校時代、社会科クラブというものに入って、キリシタン殉教の地である北山原(ほくさんばら・現米沢市金池6丁目)を訪れました。
説明を聞き、十字架のキリスト像を見た時、キリスト教に縁がなかった子供の頃でしたが、崇高な思いに触れたような気がしました。
詳細は米沢市のホームページに記されてあります。
www.city.yonezawa.yamagata.jp/1773.html
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殉教とは、この世の権力や不当な迫害の下、信仰を守り通して命を失うことを言います。
殉教者を英語で"martyr"と言いますが、これはギリシャ語の「証しをする」という言葉が語源です。
つまり、キリスト教での殉教者とは、キリストを証ししながら迫害によって死んだ人という意味になります。
キリスト教の歴史を見ると、キリストの救いの福音が伝えられるところでは、どこでも迫害があり、そこで殉教の死を遂げる人がいると言っても過言ではありません。
古くはローマ皇帝による大規模な迫害や、徳川幕府によるキリシタン迫害。
第二次世界大戦中の日本では治安維持法によって投獄され、獄中で亡くなったクリスチャンたちがおり、現代でも共産主義政権やキリスト教以外の宗教を信奉する国家において迫害が現実に存在します。
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さて、
「自分は殉教できるほどの信仰を持っているだろうか?」
と問う時に、ペテロのことが頭に思い浮かびます。
彼は
「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」
(マタイ26:35)
と言いました。
しかし、彼の本音は殉教とは程遠く、ゲツセマネの園から逃げ出し、自分の身を守るためにイエス様を3度知らないと否定しました。
私たちは頭では殉教の意味をわかっていても、本音では死にたくないと思っているのです。
もしキリストを証しして死ぬのだとしたら、それはイエス様の深い愛に満たされ、聖霊に導かれてなされることなのです。
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米沢の北山原殉教のリーダーであった甘粕右衛門の最後の生き方を記します。
殉教理解の参考となれば幸いです。
「処刑の前日、夕刻になって2人の侍が右衛門に死の最終決定を告げにやって来ました。2人とも家老志駄修理に仕える右衛門の同僚とその部下でした。右衛門は喜んで2人を迎え、改めて自らの信仰を宣言、キリストの愛と永遠の生命について語り、自分たちのために最後まで尽くしてくれた家老に感謝の気持を伝えてほしいと頼みました」
(『サムライたちの殉教 米沢 1629.1.12』、カトリック新潟教区、2008年、P37)
「2人の武士が帰った後すぐ、ルイス右衛門は親しい友人でもあるパウロ西堀式部の家に走って行きました。西堀の家族は妻マグダレナを除いて皆未信者だったのです。しかもマグダレナの父西堀七左衛門は有力な武将で娘の殉教を阻止したいと思っていました。右衛門はこのことを予想していたのでしょう。彼が西堀の家に着いた時、すでに2人は大勢の親戚や友人に囲まれて、”命を無駄にしないように”と説得されているところでした。ルイスはその場をかりて霊魂の救いについて話しました」
(同書P39)
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キリストの愛と永遠の命を再確認する今日として参りましょう。
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