今日のみ言葉【No.2969】(2022年12月 9日)「イエスの変貌(4)」

2022年12月26日

このふたりがイエスを離れ去ろうとしたとき、ペテロは自分が何を言っているのかわからないで、イエスに言った、「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。それで、わたしたちは小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。
(ルカ9:33)

——————

「当たらずとも遠からじ」とは、その人の答が完全ではないが、ほぼ当たっている時に使う言葉です。

ペテロが出した解答はこのようなものでした。

-*-*-*-*-*-*-

聖書を読んでいくと、「あれ?これ何のこと?」と戸惑う時があります。

もちろん難解な箇所はありますが、多くは聖書の舞台であるユダヤの文化や慣習を知らないので起きる疑問です。

ここはその典型的箇所で、あなたは「なぜ小屋?」とは思われなかったでしょうか?

聖書の大人物たちなのだから豪邸でも建てましょうとはならないのか?

実はこの小屋とは、ユダヤの仮庵(かりいお)の祭りで使う小屋のことなのです。

仮庵の祭りは、エジプト脱出を記念する祭りです。

人々は祭りの最中に簡易的小屋を設営します。

それは、

「我々の先祖はエジプトを脱出し、荒野で生活していた時、こんな粗末な住まいにいたのだ」

と覚えるための小屋なのです。

前回、モーセとエリヤはイエス様の最後(エクソダス)、つまり、出エジプトの時のように新しい世界への出発をなさることを学びましたが、小屋を建てたいと言ったペテロの考えは、当たらずとも遠からじだったのです。

-*-*-*-*-*-*-

では、どこがズレていたかというと、ペテロが自分中心に物事を見て、そのように動かそうと考えていた点です。

ペテロの頭の中にはゼカリヤ書の預言があったようです。

「エルサレムに攻めて来たもろもろの国びとの残った者は、皆年々上って来て、王なる万軍の主を拝み、仮庵の祭を守るようになる。」
(ゼカリヤ14:16)

ペテロの考え方は、

(1)いよいよイエス様が王になる。

(2)全世界の人々が仮庵の祭りを祝うためにやって来る。

(3)だから小屋を3つ建てましょう。

です。

将来、王様の下で高い地位につくという自分にとって都合の良い考えです。

しかし、世の中は自分を中心としては回ってくれませんから、その見方に固執していると、現実とのズレが生じます。

正しい理解はこうです。

(1)イスラエルが民族の公式見解として、「ナザレのイエスはメシアである」と受け入れていればイエス様は王となっていた。

(2)ところが、イスラエルは救い主を拒否して十字架につけて殺してしまった。

(3)この決定により、民族としてのイスラエルは一時的に神の救いの対象から外れ、異邦人が救われる「教会の時代」が歴史に挿入された。

(4)メシアであるイエス様が王となるのは、黙示録の時代の後に来る千年王国まで延期された。

-*-*-*-*-*-*-

私たちはペテロのように、答を出す、ズレている、悔い改めてまた答を出す…、というパターンの繰り返しを送ります。

そのようにして、徐々に神の御心と一致し、信仰が純化されていくのです。

今日も自分の位置から神様を見上げ、正しい位置へと近づく一日としてまいりましょう。

-*-*-*-*-*-*-
-*-*-*-*-*-*-

□ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ □
■メールマガジン「今日のみ言葉」
■発行責任者:山形ジョイフルチャーチ 丸山芳浩
■ご意見ご感想は、 maruyama@mikotoba.org までどうぞ
■Webサイト mikotoba.org
■Youtube 丸山芳浩師 メッセージチャンネル
www.youtube.com/@joymaru

■御言葉メールの申込、停止は全て自動でなされます。下記メールアドレスに件名も本文も無い空メールを送信して下さい。

☆御言葉メールをお申し込みになりたい方は
reg@mikotoba.org
(仮登録メールが送られますので、その中のリンクをクリックして本登録となります)

★御言葉メールを停止したい方は
del@mikotoba.org