今日のみ言葉(2012年 2月29日)【No.251】
弟子たちは心配して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。
(マルコ14:19)
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弟子たちがどよめいたのは、弟子の中に裏切り者がいることをイエス様が示唆したからでした。
みんなが心配したということは、皆それぞれ自分の心の弱さを薄々知っていたということです。
その弱さは、「大丈夫、あなたはそんなことをする人ではないよ」と言って支えて欲しいと暗に求めています。
手塩にかけた弟子に裏切られる悲しみを味わっている師の気持ちを思いやるどころか、自分を守ることで精一杯の弟子たちです。
しかし彼らを責めることは出来ません。
弟子たちの姿は私たちの姿でもあります。
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その弱さに見切りをつけるのでもなく、失望するのでもなく、イエス様は
「世にいる自分の者たちを愛して、彼らを最後まで愛し通された」
(ヨハネ13:1)
のです。
弱さを知らず、薄々気づいていても認めず、その弱さを隠し、逆に自分以上の自分を見せようとする弟子たち。
その彼らを愛するのと同じ愛で主イエスは私たちを愛していて下さいます。
自己嫌悪や失敗による喪失感に悩む私たちが、それらを乗り越えて生きていく力は、この愛から与えられます。
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日本でもチャペルウェディングで必ず歌われる讃美歌312番「いつくしみ深き」は、ジョセフ・スクライブンの作詞です。
彼は結婚式の前日、婚約者が船の事故で亡くなるという悲劇に見舞われます。
悲しみのどん底で、誰の慰めも力にならない中、彼はいつも自分と共にいて離れないイエス・キリストの存在を強く心に感じました。
その思いを歌詞にし、後にメロディーが加えられた曲が「いつくしみ深き」です。
全世界で最も歌われている讃美歌の陰には、神の愛で支えられ、力が与えられた人生があったのです。
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弱さにひるむことなく、その弱さに注がれる神のいつくしみを味わう一日として参りましょう。
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