今日のみ言葉【No.2174】(2020年 1月14日)「エルサレム入り(3)」
2020年1月14日
そして、前に行く者も、あとに従う者も共に叫びつづけた、「ホサナ、主の御名によってきたる者に、祝福あれ。今きたる、われらの父ダビデの国に、祝福あれ。いと高き所に、ホサナ」。
(マルコ11:9-10)
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映画館のスクリーンに映し出されたものを本物だと思う人はいませんが、意外に人は他者に自分の願いを投影し、それを真実だと思って見ているものです。
典型的例は恋愛禁止のアイドルグループです。
ファンは自分が描いたイメージをそのグループの人たちに投影し、夢を映し出して見ているので、アイドルがこちらの意志に反して勝手に恋愛や結婚に動くことは許せないのです。
イエス様も人々の勝手なイメージを投影され、十字架に付くしもべとしてではなく、王として見られました。
それが最も激しく見られたのがエルサレム入場の時です。
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イエス様はろばの子に乗り、エルサレムに入場なさいました。
この日は日曜日であり、この週の金曜日にイエス様は十字架につけられます。
イエス様は父なる神のご計画通りに十字架に向かって進んでいかれ、本来は非常に緊迫した状況であるべきなのです。
ところが、弟子たちと群衆は全く違う考えを持っていました。
彼らは旧約の預言に記された王としてイエス様を考え、現在のローマ帝国の支配から解放してくれる存在として見ていました。
折しも過越の祭りを祝うために世界各地からユダヤ人巡礼者が世界中から集まり、エルサレムの人口は通常の倍以上に膨らんでいました。
彼らは詩篇118篇を引用し、王としてのメシアをたたえます。
「主のみ名によってはいる者はさいわいである。われらは主の家からあなたをたたえます」
(詩篇118:26)
当時その状況を目の当たりにしたペテロは、弟子のマルコに次のようにその様子を伝えました。
「そして、前に行く者も、あとに従う者も共に叫びつづけた、『ホサナ、主の御名によってきたる者に、祝福あれ。今きたる、われらの父ダビデの国に、祝福あれ。いと高き所に、ホサナ』」
(マルコ11:9-10)
ここでの「ホサナ」とは「今救い給え」という意味です。
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神と人間の考えとの間の見事な「すれ違い」がここにあります。
イエス様はここに来る以前に3度も御自分の受難の予告をされ、十字架について殺されると預言しておられました。
しかし、弟子たちはそのことを一向に理解せず、いえ、むしろ彼らにとって不都合な未来を拒絶して、自分たちに都合が良い「王としてのメシア」としてイエス様を見ていたのです。
群衆も同じです。
彼らが歓迎の叫びを上げていたのは、イエスという人物が自分たちにとって益となる存在と見ていたからです。
人は自分に都合の良い考えを持つものです。
そうやってイエス・キリストを歓迎する人は、やがてそうでないという真実がわかると、イエス様を捨てます。
事実、日曜日に大歓迎していた群衆は、数日後の金曜日には「十字架につけよ」と叫ぶ群衆に変わったのです。
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すれ違いの日々は真実が明らかにされる日まで続きます。
その日とは、自分の願いがかなわなかった時であり、祈りが聞かれなかった時です。
信じて祈ったが好きな人と結婚できない。
御心に従って伝道したが、家族の誰一人として信仰に入らない。
神のための事業という理念を掲げた仕事が失敗して借金が残る。
癒しを信じたが、病が癒されない。
等々、様々です。
その時、人は大きな衝撃を受けます。
「神が見えない」
「神はどこにいる」
しかし、その先に、神は新たな未来を用意しておられます。
五里霧中のその先に、真実を知らせた神と共に歩む未来があるのです。
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自分の都合でなく、神の都合で進む世界をご一緒に歩んで参りましょう。
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