今日のみ言葉【No.2148】(2019年11月19日)「苦難にあずかる者(5)」

2019年11月19日

Raheel Shakeel氏による画像

かえって、あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、仕える人となり、あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、すべての人の僕とならねばならない。
(マルコ10:43-44)

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認知症の母親の介護をしていてぶつかった問題は、ゴミの分別です。

昔の習慣通り、燃えるゴミもプラスチックもペットボトルも油の瓶も全部同じ袋に捨てています。

「燃えるゴミは赤い袋、ビニールは黄色い袋に入れてね。ゴミは分別する世の中になったのだよ」

と言ってしまいましたが、私の方が間違っています。

我が母親は

「あら、そうなの。今度から気をつけますわ、オホホホ…」

と反省した1分後には忘れていますから、新しいやり方が身につくはずがありません。

私が粛々とゴミを分ける作業をするのみです。

新しい時代には新しいやり方に従わなければなりません。

神の国のルールは、一番上になりたい者は一番下で人に仕えなさいというものです。

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聖書は人間が偉くなりたい、一番になりたいという欲望を否定していません。

なりたい人はなって良いのです。

ただし、その方法は神が指定する方法でなければなりません。

それが

「かえって、あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、仕える人となり、あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、すべての人の僕とならねばならない」
(マルコ10:43-44)

というものです。

さて現実はどうでしょうか。

今の時代、「俺について来い!」式のガンガン命令するリーダーは「パワハラだ」と言われて死滅しています。

むしろサーバント・リーダーシップと言って、従業員の方々が働きやすいように仕える上司が本物のリーダーだという評価になっています。

実際の世の中でも神のやり方は有効で、真理はこちらの方だと証明されているのです。

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では、人に仕える生き方を心がけると、周りから持ち上げられて、自動的に一番偉い人になれるのでしょうか。

途中のプロセスを無視して、スタートとゴールを結びつけるとそのように見えます。

しかし、イエス様の言葉通り「仕える人」となり「すべての人の僕」として生きると、人から利用され、存在は見過ごされ、捨てられます。

「あれ?神様の約束通りにならない。祈っても答えられない」

というところを延々と過ごし、決して報われない期間を通らされます。

ですから、偉くなりたいと願う人は、相当の覚悟を持って船出をせねばなりません。

楽して一番にはなれないのです。

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またこの方法で恐いことは、払った犠牲に応じて報われるかどうか保証はしないよ、と神様が態度で示されていることです。

人に仕えたらリーダーになれる、としたら、それは取引や法則であって信仰の出来事ではありません。

信仰とは一見保証がない所を、神の約束があると信頼して渡っていくことです。

イエス様が十字架上でこの神のお取り扱いを受けたのは、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と大きな声で叫ばれた時でした。

それは

「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」
(マタイ27:46)

という意味です。

イエス様はこの時点で完全に父なる神に見捨てられ、一切の関係が断ち切られました。

つまり、この瞬間に「大丈夫だよ」という神の保証は全く消え、イエス様は罪人の運命を代わりに完全に負ったということなのです。

それは我々の「祈っても答えられない」などというレベルを遥かに上回った絶望の大惨事です。

しかし、保証が全く消えたところで、それでも神の約束を信じ続けるから信仰と言えるのです。

イエス様は神を信頼し、最後に

「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」
(ルカ23:46)

と言って息を引き取られました。

そして神は三日後にイエス様をよみがえらせました。

このような神の御手の働きは、スタート地点では見えず、ゴールに入って振り返った時に見えるものなのです。

あると信じて入り、全く無いという恐怖を味わい、神様の洗濯機の中でグルグル回されたあげく、真っ白に洗われたものとして出されます。

このような信仰のプロセスを通って、人は初めて信仰のリーダーとして立たせていただけるのです。

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今日のお話は一番上のリーダーになりたいと願う人向けの話で、そう願わない人には当てはまらない話です。

しかしどこかで責任者となる立場に置かれたら、このようなことは体験してもおかしくはありません。

その時は、「イエス様と同じ苦難を受けさせていただく」と覚悟を決め、雄々しくチャレンジしましょう。

神は必ずその中を通り抜けさせ、ゴールに入らせて下さる、と保証して差し上げたいところですが、第三者の私はそうはできません。

それはあなたと神様との間で、葛藤しながら獲得していくものです。

チャレンジの中で神への信仰が深まることを祈ります。

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