今日のみ言葉【No.2149】(2019年11月20日)「水を噛む」
しかるに、うちしおれている者を慰める神は、テトスの到来によって、わたしたちを慰めて下さった。
(第2コリント7:6)
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サッカーの日本代表監督ほど批判にさらされる職業はないのではないかと思われます。
勝っている間はまだ良いのですが、それでも
「ナンバーワンになるにはまだまだだ」
と言われ、たとえ優勝したとしても、今度は
「慢心するな」
と戒められます。
プラスの状態でもそうなのですから、負けたとなると一斉に批判され、手のひら返しの報道など当たり前です。
どのような精神状態の保ち方をしているのか、もし会えたら聞いてみたいものです。
聖書ではパウロがコリント教会の牧会でそのような思いをしました。
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パウロはコリントの教会を我が子のように愛しましたが、その指導は彼らの反発を招く結果となり、両者の人間関係は最悪となりました。
愛しているのに批判される。
サッカーの外国人監督なら、怒り、自分の意見を押し通すのかもしれませんが、パウロはそのようなタイプではなかったようです。
彼は粘り強く関係修復に努め、弟子のテトスにパウロからの手紙を持たせ、コリント教会に派遣しました。
彼らはその文面を読み、悔い改めてくれるだろうか。それとも、テトスの言うことを聞かずに、これで終わりになってしまうのだろうか。
パウロは心配で心配でテトスの帰りを待つことができず、途中まで迎えに行ったほどだと聖書に記されています。
しかし、テトスは吉報を持って帰ってきました。
コリント教会の人々はパウロの手紙を読み、悔い改めるという最善の結果となったのです。
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パウロはテトスの到来によって心の重荷が降ろされ、大いに慰められました。
「しかるに、うちしおれている者を慰める神は、テトスの到来によって、わたしたちを慰めて下さった」
(第2コリント7:6)
パウロほどの人物でも「うちしおれる」ということはあるのです。
ましていわんや私たちはなおさらです。
悲しみの中で打ちしおれ、落ち込んだ姿でいるのは日常茶飯事だと思いましょう。
しかし、聖書は「テトス」という存在があるのだと教えています。
神は慰めの神であり、必ず悲しみの中に慰めというものを用意してくださっています。
悲しみと慰めとはセットだからです。
「悲しんでいる人たちは、さいわいである、彼らは慰められるであろう」
(マタイ5:4)
あなたが今日うちしおれているなら、それはテトスが到来する前段階です。
悲しみの中にありながら、もうすぐ神の慰めを受けると信じてその準備をすること。
それが信仰の行為であり、現実的な生き方なのだと聖書は語っているのです。
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慰めの時に備えて今の苦難の時に準備するというお話です。
断食祈祷院で1週間の断食をしたことがあります。
通常、お腹の中には消化中の食物があり、ぷっくり膨らんでいます。
ところが、何も食物が入らない状態が始まりますから、胃腸は今体内にあるものから栄養を吸収し尽くそうとがんばり出します。
すると、断食中に背中が丸くなり、前かがみのエビのような姿勢になります。
腸の中身がペッタンコになって、その分お腹が縮むからです。
そんな状態で断食祈祷が明けた直後に、「やったー!解放だぁ!バンバン食べるぞ!」といきなり固形物を腹に詰めたら大変です。
閉じている腸というホースに無理やり食物を流すようなものですから、当然支障をきたし、下手をすると断食祈祷院から病院へ直行という事態になります。
そこで祈祷院の指導者は、そうならないようにと
「断食中でも水は飲んで下さい。ただし、よく噛んで飲んでくださいね」
と言います。
なぜ噛むのかと尋ねると、口の咀嚼(そしゃく)と腸は連動しているので、たとえ食物が入ってこなくても腸は動き出すからなのだそうです。
何の栄養素もない水をまるで食べ物のように噛んで飲むのは、やがて本物がやって来た時、それを順調に取り入れ、消化するためです。
私たちに悲しみが襲い、今は何の希望も感じられなくとも、必ず慰めはやって来てます。
必ずやって来る慰めのために、今の悲しみの中で「水を噛む」とはどんなことでしょうか。
それは各人の状況によって異なるでしょう。
しかし、今は何の味もせず、何の栄養もないものを噛みしめながら生きることによって、神の真実にスムーズに着地できるとしたら、それをやらない手はありません。
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あたかも食べ物であるかのように水を噛んで飲む。
その決断があなたの今日を、そして未来を変えていきます。
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