今日のみ言葉【No.2463】(2021年 2月 4日)「キリスト教イロハ(129)『長老』」

この百卒長はイエスのことを聞いて、ユダヤ人の長老たちをイエスのところにつかわし、自分の僕を助けにきてくださるようにと、お願いした。
(ルカ7:3)

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キリスト教会に長老派の教会があります。

長老という漢字だけを見ると、お年寄りが集まる教会かと思われるかもしれません。

英語では"elder"ですから、「経験を積んだ年長者」という感覚でとらえたほうがよいでしょう。

「長老」という語にはキリスト教独自の意味があります。

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旧約時代、長老とは部族や家族の長のことでした。

イスラエルが国家として成長するにつれ、政治にも参与し、バビロン捕囚時代は会堂の責任者でもありました。

新約時代になると、「長老」という語は広い意味での「指導者(リーダー)」として用いられています。

イエス様を裁いた議会の代表も長老であり、また、初代教会では使徒についで長老がたてられていました。

教会の「長老」とされた人々は、まったく無名の人たちですが、これら無数の人々が時間を捧げ、労力を捧げて教会を支え、指導者として信徒の教育や監督に当たったのです。

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長老としてそのような信仰生活を送っていくと、本当に年をとった後でも、長老としての輝きを増します。

A兄はぐいぐい引っ張っていくリーダータイプと言うよりは、周りの人たちを慰め、励まし、支え手となって教会員を前進させるリーダーとして長年活躍されました。

ご高齢になり、認知症の症状が出始め、礼拝説教中もぼんやりとして聞いている表情が見えます。

しかし、さすがに信仰生活を積み上げてきたものがあります。

病院でも買い物でも、外出する時には必ず聖書を持って出ようとするのだそうです。

ご家族が

「今日は病院に行くのだから、聖書はいらないよ」

と言うと、

「そうか」

と言ってその場に置くのですが、

いざ車に乗り込む時には、手に聖書を持って入ってきます。

認知症の物忘れの症状が出ているので、数分前のことは忘れてしまいます。

しかし、何十年と積み重ねた習慣は消え去らず、身体にしみついて残っているのです。

神様はこうやって、A兄が意識していなくても、人の目が天に向くような生き方をさせておられるのでしょう。

まさに生きた長老です。

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今の生き方の積み重ねが、やがて無意識の証しとなって表に現れます。

今日も神様に向かって精一杯生きて参りましょう。

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