今日のみ言葉【No.2106】(2019年 9月27日)「離婚問題(3)」
2019年9月27日
モーセはあなたがたの心が、かたくななので、あなたがたのためにこの定めを書いたのである。
(マルコ10:5)
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「クリスチャンに離婚は少ない」というのは都市伝説で、離婚率は一般的ケースとさほど変わりません。
「牧師は離婚しない」というのも嘘で、結婚生活が破綻するケースはあります。
いきなり冒頭からこのようなことを書きましたが、私は離婚を勧めているのではありません。
これが私たちが生きている現実の世界のありのままの様相だということをお伝えしたいだけです。
ただし、この現実とは全く正反対に、イエス様は離婚完全否定派です。
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イエス様は旧約聖書の創世記を引用し、結婚の制定についてこう語られました。
「天地創造の初めから、『神は人を男と女とに造られた。それゆえに、人はその父母を離れ、ふたりの者は一体となるべきである』。彼らはもはや、ふたりではなく一体である。だから、神が合わせられたものを、人は離してはならない」
(マルコ10:6-9)
「天地創造の初め」とはまだ罪がこの世に侵入していなかった時期です。
神の最初の御計画には罪が入ってきた場合のことは想定されてありません。
ですから、神の元々のお考えの中に、結婚はあっても離婚はなかったのです。
つまり、離婚は罪が入った人間世界の中で起きた結果なのです。
したがって、神は離婚を憎んでおられます。
「わたしは離縁する者を憎み、また、しえたげをもってその衣をおおう人を憎むと、万軍の主は言われる。ゆえにみずから慎んで、裏切ることをしてはならない」
(マラキ2:16)
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ではなぜモーセの律法で離婚が許されているかと言うと、イエス様は
「モーセはあなたがたの心が、かたくななので、あなたがたのためにこの定めを書いたのである」
(マルコ10:5)
とその理由を述べておられます。
憎み合っている者同士が同じ家に一生住んで暮らさなければならないとしたら、それこそ地獄のような生活です。
その縛りから一生逃れられないとしたら、起きることは、「強い方が弱い方を虐待する」という結果です。
これは現代のテレビ、新聞、ネットのニュースで毎日目にすることです。
規則を守るより、命を守ることのほうが大事で、優先させなければなりません。
最悪の事態を避けるための苦渋の選択がこのモーセの律法だったのです。
これが離婚の権利ばかりを強調するパリサイ人たちに対するイエス様の答です。
・まず結婚を制定した神の御心を考えなければならない。
・しかし、罪を持った人間では、本来祝福であるはずの結婚を歪めることがあり、結果としての離婚というものが出現した。
・モーセは離婚を命じてはおらず、大切な命が失われることを避けるため、また、弱い立場の女性の人権を守るため、あえて離婚を「許可」した。
ということです。
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ここから先の話は、人間の罪の結果の報いと、神は悪を善に変えられるお方であり、私たち人間の愛を通してそのことをなされるという話です。
「なぜ妻が離れるのを神が許されたのか、わかったよ」
と言う離婚経験者のアメリカ人の牧師から話を聞いたことがあります。
彼のお父さんも牧師で、模範的クリスチャンホームに育ち、彼も牧師となりました。
しかし、数年で結婚生活は失敗に終わり、子供を連れて妻は出て行き、離婚が成立しました。
彼はもう牧師をやめようと決心し、そのことを教会の会衆の前で話しました。
すると、
「先生、私たちはあなたから神の言葉を聞きたいのです」
と皆が言うではありませんか。
「僕があなたたちの牧師としてここにいても良いのか?だって僕は神の御心を行えなかった牧師なんだよ」
と言うと、
「先生、あなたに私たちの牧師となっていただきたいのです。傷ついたあなたでなければ私たちは神の言葉を聞くことができません。どうか今までのように私たちに語り続けて下さい」
と会衆の代表が答えました。
その教会に集まる人々は、この世で言えば本当に「地の塵に等しい」人たちで、誰も彼も表には見えない心の傷や家庭の問題を抱えていたのです。
その人たちがキリストの福音を聞き、信じるだけで無条件に救って下さる神の愛をこの牧師から聞いていたのです。
彼らにとって何の誤りもしたことのないエリート牧師は必要ありませんでした。
むしろ、自分たちと同じところにいてくれる彼を求め、その牧師だからこそストレートに神の声が聞けるということだったのです。
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神は人間の不完全さを用いて祝福に変えて下さいます。
だからといって罪を犯していいわけではありません。
人間は自分が行った行為の結果として、多くの犠牲を払わなければなりませんが、神に心を向ける時、神はそれを祝福に変えようとして働いて下さるのです。
そのことを信じ、投げやりになりそうな自分をそっと抱え、祝福の方向へ一歩信仰の歩みを進めて参りましょう。
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