今日のみ言葉【No.2107】(2019年 9月28日)「主が共におられる」
あなたが敵と戦うために出る時、馬と戦車と、あなたよりも大ぜいの軍隊を見ても、彼らを恐れてはならない。あなたをエジプトの国から導きのぼられたあなたの神、主が共におられるからである。
(申命記20:1)
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PTSDやらトラウマという言葉が日常的に使われる時代となりました。
それだけ現代人は心の痛みや精神的な傷に敏感になり、心のケアの必要性を実感しているからでしょう。
ところで、トラウマと呼ばれるほどの大きな精神的苦痛や恐怖を味わった人が全員PTSD(心的外傷後ストレス障害Post-Traumatic Stress Disorder)になるかというと、そうではないことがわかってきました。
むしろ、トラウマ体験後、幸福感が増した人々が少なからずいるのです。
その人たちの特徴は、
「あれだけ大きな体験を乗り越えた私はすごい」
「今後あれよりも大きなものは来ないだろう。あそこを乗り越えられたのだから、これから何が起きても大丈夫。私はきっと乗り越えられる」
という考え方をする人たちだったのです。
試練や困難、恐怖があなたにマイナスの影響だけを与えるとは限りません。
ですから、神様はあえて私たちをその中を通らせることがあります。
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古代イスラエル人のトラウマとは馬と戦車でした。
ようやくエジプトから脱出した時、彼らは取るものもとりあえず、真夜中に出発したのですから、全員徒歩です。
追いかけてくるかもしれないエジプトの軍隊に見つからないように、早い内に遠くへ逃げなければなりません。
しかし、彼らのその努力など馬と戦車を操るエジプト軍にとっては芥子粒(けしつぶ)のようなもので、あっという間に追いつかれてしまいました。
「エジプトびとは彼らのあとを追い、パロのすべての馬と戦車およびその騎兵と軍勢とは、バアルゼポンの前にあるピハヒロテのあたりで、海のかたわらに宿営している彼らに追いついた」
(出エジプト14:9)
イスラエルの民こそその威力を肌身で知る人々だったのです。
新しい約束の地カナンに入っても、馬と戦車で武装した先住民がいました。
「そして彼らは、そのすべての軍勢を率いて出てきた。その大軍は浜べの砂のように数多く、馬と戦車も、ひじょうに多かった」
(ヨシュア11:4)
「全員徒歩」対「馬と戦車」では結果は明らかで、イスラエルは圧倒的に不利です。
何よりも彼らには過去のトラウマがあり、恐怖が先立って戦いどころではなかったでしょう。
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さて、人間的に考えれば、
(1)馬と戦車で武装した人々のいない地域を探してそこに住む
(2)こちら側も馬と戦車を調達し、武装して戦う
の2つの対策が考えられます。
(1)は敵を恐れて逃げる方法であり、これは約束の地に入れという神の御心に反します。
(2)は敵と同じレベルに立つやり方で、神の民としてはふさわしくありません。
神の方法はこれです。
「あなたが敵と戦うために出る時、馬と戦車と、あなたよりも大ぜいの軍隊を見ても、彼らを恐れてはならない。あなたをエジプトの国から導きのぼられたあなたの神、主が共におられるからである」
(申命記20:1)
敵を恐れず、神に信頼し、その時に聞こえる神の声に従い、徒歩のままで進めと言うのです。
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荒野では神の奇跡に支えられた生活でしたが、カナンの地では人間のチャレンジと努力が必要な時代に入ります。
この時代は海の中が開けたり、天からマナが降ってくる時代ではありません。
つまり、神に信頼していれば何もしないでいても助かっていた時代は終わり、神の御心を成就するためには努力して勝ち取らねばならない時代になったのです。
それでも変わらないのは神に信頼することです。
あれこれと思い煩う前に、
「神様が共にいて下さるから大丈夫。やってみよう」
と、試練と問題のただ中に飛び込み、苦痛を味わい、大変な思いをしながら人は霊的に成長するのです。
そのときに、本当に
「あなたをエジプトの国から導きのぼられたあなたの神、主が共におられる」
(申命記20:1)
との御言葉があなたのものとなります。
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神の御心だと明らかな事ならば、チャレンジしましょう。
ただし、楽な道でないことだけは確かです。
思わぬ失敗や予想外の出来事で翻弄されることは心得ておきましょう。
結果が思ったとおりにならず、失敗だったと後悔する気持を味わうこともあるでしょう。
しかし、この中で「主が共におられる」ことをあなたは学びます。
痛みを体験することを恐れず、神が導かれる方向へ今日も一歩足を伸ばす一日として参りましょう。
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