今日のみ言葉【No.1977】(2019年 4月 1日)「聖書とイスラエルの歴史(5)」
それとも、神の慈愛があなたを悔改めに導くことも知らないで、その慈愛と忍耐と寛容との富を軽んじるのか。
(ローマ2:4)
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59歳になった私に、先日年金事務所から今までにない大きさと厚さの封筒が届きました。
中にたくさんの書類が入っています。
こういうのは読むのが大変なので、しばらく机の上に置きっぱなしにしておいていたのですが、心感ずるところがあり、本腰を入れて読み始めました。
すると、
「これは自分から申告しないともらえない分もあるのだ」
ということがわかり、神様が促してくださったのだということがわかりました。
神は事前に警告を発し、私たちの選びを待つ御方なのです。
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さて、イスラエルが滅びへと傾いている中、神は何もせず放って置かれたのでしょうか?
いいえ、北イスラエル王国の消失と離散、南ユダ王国のバビロン捕囚の前に、神はキラ星のごとく預言者たちを遣わされました。
アモス、ホセア、イザヤ、エレミヤなどの預言者は、神を信じる熱心な愛国者でした。
彼らは聖書を正確に読み、そして正確な社会分析をしました。
すなわち、彼らが生きていた当時のイスラエル社会には、不道徳と偶像礼拝がはびこっている。これは神の御心に反しているので、悔い改めなければならない。そうでないと、聖書に書いてある通り、神の裁きが臨む。
それとは反対に、イスラエルにはアブラハム契約という祝福の約束があるのだから、アブラハムの子孫である我々は祝福される、大丈夫だ、と社会情勢の分析を怠り、聖書の誤った適用のメッセージをした人たちがいました。
この人たちが結果的に偽預言者となりました。
イスラエルの民の多くは、この耳ざわりの良い方のメッセージに片寄り、自分たちの罪を責める正当な預言者の方を疎んじました。
イスラエルの滅亡ということに関して、神に責任はありません。
神は警告を発し、彼らに選択の自由を与え、イスラエルを人格的存在として尊重されました。
その結果、イスラエルは神からの預言者を選ばず、彼らを迫害し、神の御心を選びませんでした。
国は滅亡し、バビロン捕囚へと向かいます。
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このことは、新約聖書において、イエス・キリストがイスカリオテのユダに対してとった態度と同じだと考えられます。
ユダはイエス様を裏切ろうとします。
イエス様はそれを知りながら、彼に滅びと救いのどちらでも選べる自由を彼に与えています。
「この一きれの食物を受けるやいなや、サタンがユダにはいった。そこでイエスは彼に言われた、『しようとしていることを、今すぐするがよい』」
(ヨハネ13:27)
ここでイエス様はあえてユダを止めていません。
ユダに自由を与え、彼自身に選ばせているのです。
そして彼がイエス逮捕の先陣となって来た時、
「友よ、なんのためにきたのか」
(マタイ26:50)
と彼に語りました。
イエス様は最後の最後までユダに自由を与え、選択できるように人としての尊厳を与え、罪人として扱わず、「友」として接したことが見られます。
しかしユダは、古代イスラエル同様、滅びの方を選択しました。
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神は私たちを愛するがゆえに、選ばせるのです。
その時神は、無言でじっと待っておられます。
私たちが、
「神様、どうしたらいいでしょうか?」
と熱心に何度も祈っても、何の答えもないのは、神ご自身も忍耐して沈黙を守り、あなたの選びとして道を選ぶようにと待っておられるのです。
「どんなに祈っても神は答を与えてくださらない」
それはあなたにとって心傷つく体験かもしれません。
しかし、同時に、それは神にとっても心傷つく体験となる可能性を秘めたチャレンジです。
イエス様は最愛の人、ユダに裏切られたのです。
それはイエス様にとって、どんなに大きな心の痛手であったでしょうか。
悔い改めを待って、待って、待ち抜いて、しかし最愛の人の心は変わらずに自分を裏切る接吻をする…。
愛する人からの裏切りという体験を持たない人は幸いです。
しかし、その体験を持った人もまた幸いです。
なぜなら、
「イエスよ、あなたもそうだったのか…」
と、一挙にイエス様との距離が近くなり、友としてのイエス・キリストの存在が信じられるようになるからです。
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選ばせるということは、神にとって痛みを伴う大きな賭けなのです。
その神に信頼されているという思いを持ち、御心を選び取る今日として参りましょう。
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