今日のみ言葉【No.3558】(2025年 1月30日)「モーセの誕生(3)」
そのとき幼な子の姉はパロの娘に言った、「わたしが行ってヘブルの女のうちから、あなたのために、この子に乳を飲ませるうばを呼んでまいりましょうか」。
(出エジプト記2:7)
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時々、このような質問をいただくことがあります。
「神様の働きだけでは不十分で、人間の働きも必要なのではないでしょうか?」
これはその通りとも言えますし、そうではないとも言えます。
モーセの姉ミリアムの行動からそれを見ていきましょう。
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パロの娘は、パピルスで編んだかごの中の赤子を見つけ、
「これはヘブルびとの子供です」
(出エジプト記2:6)
と気づきました。
彼女が父親であるパロの命令を知らないはずはありません。
泣いている赤子をかわいそうに思う心と、ヘブル人の男の子は皆殺せという命令の狭間で、一瞬葛藤したことは想像に難くありません。
すると、
「そのとき幼な子の姉はパロの娘に言った」
(出エジプト記2:7)
とあります。
モーセの母と姉がかごを捨てて帰っていたとは到底考えられません。
彼女らは離れたところでじっとモーセが入ったかごがどうなるかを見ていたのです。
ですから、幼な子の姉は飛ぶように出て行って、
「わたしが行ってヘブルの女のうちから、あなたのために、この子に乳を飲ませるうばを呼んでまいりましょうか」
(出エジプト記2:7)
と言うことができたのです。
この姉とは、アロンとモーセの姉、後の女預言者ミリアムです。
「そのとき、アロンの姉、女預言者ミリアムはタンバリンを手に取り、女たちも皆タンバリンを取って、踊りながら、そのあとに従って出てきた」
(出エジプト記15:20)
さすがに気働きのできる、聡明な子です。
この子の機転と行動がなければ、モーセはどうなったか、そして、後のイスラエルの民がどうなったかわかりません。
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ここで、
「やはり神の不足を補うために、人間の働きが必要だ」
と考えると、聖書はわからなくなります。
すべての始まりは神であり、神が第一原因なのです。
ミリアムの知恵は、神から与えられた知恵だったのです。
しかし、それを実際に行動に移すことは、人間の選択の自由に任されています。
このところが、神の主権的行動と人間の自由の調和の部分で、非常に見極めが難しいところです。
私たちがわかることは、神は最善の御計画を持ち、私たちを導いてくださるということです。
パロの娘は、
「この子を連れて行って、わたしに代り、乳を飲ませてください。わたしはその報酬をさしあげます」
(出エジプト記2:9)
と申し出て、何も知らぬままモーセの実母に赤子を託すという予想外の展開になるのです。
つまり、母親ヨケベデが神にモーセをゆだねたところ、その子の命は保たれ、しかも、自分がその子をパロの娘の庇護の下、安全に育てることができるようになったのです。
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使徒パウロが、
「神は、神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにして下さることを、わたしたちは知っている」
(ローマ8:28)
と言うように、私たちにも神の最善が為されることを信じ、今日の一日を歩んで参りましょう。
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