今日のみ言葉【No.2177】(2020年 1月17日)「実のないいちじくの木(1)」
2020年1月17日
そして、葉の茂ったいちじくの木を遠くからごらんになって、その木に何かありはしないかと近寄られたが、葉のほかは何も見当らなかった。いちじくの季節でなかったからである。
(マルコ11:13)
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空腹が満たされないと人はイライラするものです。
今日の聖書箇所は空腹を感じられたイエス様がいちじくの木に八つ当たりしているかのように見える箇所ですが、本当のところはどうなのでしょうか。
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いちじくの木が呪われて枯れるという驚きの聖書箇所の正しい意味を知るためには準備が必要です。
まず、この日はエルサレム入場の翌日の月曜日で、枯れたのはそのまた翌日の火曜日です。
あと数日で十字架につけられるというこの時なのですから、イエス様は弟子たちにこのことを通して重要な教えを残されたのです。
それは、イスラエルの現在の霊的状態とその結果としての将来の滅びのことでした。
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準備の2番目は、いちじくには2種類あるというイスラエルの常識を知ることです。
この聖書箇所にははっきり
「葉のほかは何も見当らなかった。いちじくの季節でなかったからである」
(マルコ11:13)
と書いてあります。
いちじくが実る季節ではなかったのにその実を求めたというのはおかしな話です。
となると、あのイエス様であっても空腹になるとイライラしてしまい、ついカッとなって
「今から後いつまでも、おまえの実を食べる者がないように」
(マルコ11:14)
と呪ってしまった…、などという事が起きるはずはありません。
イスラエルでは過越の祭りのある4月から仮庵の祭りのある10月までの期間、いちじくの実が5回収穫されます。
冬が終わった春、まだ葉がさほど茂らない時になる初なりの実をヘブル語で「パーグ」と言い、葉が茂った後に生る糖度が増した実のほうを「テエナ」と言います。
パーグは小さくて甘味もさほどではなく、商品価値が乏しいので農家は通行人がそれを取って食べても文句を言いません。
むしろその方がテエナが数多く実るようになるので農家は手間が省けて大歓迎です。
御自分が十字架につく過越の祭りを数日後に控えたこの時、イエス様が求めたのはこの最初の実であるパーグだったのです。
ですから、今日の聖書箇所に注釈を入れるとこうなります。
「そして、葉の茂ったいちじくの木を遠くからごらんになって、その木に何か(パーグ)ありはしないかと近寄られたが、葉のほかは何も見当らなかった。いちじく(テエナ)の季節でなかったからである」
これらのことがわかった上で、次回以降、このいちじくの木の話の深い意味を汲み取っていきます。
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イエス様の行動の背後には必ず正しい理由があります。
そのことを信じ、神が導かれる道を歩んで参りましょう。
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