今日のみ言葉【No.2178】(2020年 1月18日)「ファーストクラスの乗客として」
空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか。
(マタイ6:26)
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私の個人的体験ですが1995年にシンガポール航空で成田-LA間を飛んだ時、エコノミー席にもかかわらず全座席にタブレットが設置され、自分の好みの映画が見られるとわかった時は大感激でした。
かつては前方の大きめのスクリーンに映し出された1種類の映画を乗客全員が見るのが当たり前だったからです。
そして思いました。
「エコノミーがこんなに豪華なら、ファーストクラスは一体どんなふうになっているのだろう?」
ファーストクラスのサービスがもっと素晴らしいのは「言わずもがな」のことです。
今日の聖句では空の鳥がエコノミー席で、人間がファーストクラス席という具合に考えて読むとイエス様が語られた真意をつかめます。
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この箇所はユダヤ教のラビ(律法の教師)が使うユダヤ的論法で説明されています。
「大から小(from greater to lesser)」の論理の進め方で、たとえば、難病が癒されるのならそれより軽い病気が癒されるのは言うまでもないこと、つまり「言わずもがな」で、明白だということです。
空の鳥は、まくことも刈ることも倉に取りいれることもしないにもかかわらず、天の父なる神様は彼らを養っていて下さっています。
これがいわばエコノミークラスで味わえるサービスです。
となれば、
「あなたがたは彼らよりも、はるかにすぐれた者ではないか」
(マタイ6:26)
と言われる人間はファーストクラスに乗っているようなものですから、その受けるサービス、つまり神の愛と養いはエコノミーの空の鳥以上のものであり、あまりにも明白すぎてもはや言うまでもないことだ、とイエス様はおっしゃっているのです。
ですからイエス様はこの前の25節で
「何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。命は食物にまさり、からだは着物にまさるではないか」
と言われているのです。
命と体という「大」を与えた神は、それを支える食物・水・衣類などの「小」を与えるのは当然ではないか、だから、
「あすのことを思いわずらうな」
(マタイ6:34)
と言い、また、
「まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう」
(マタイ6:33)
とおっしゃっているのです。
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神に造られ、命与えられ、愛されている存在だと知って生きることは、飛行機のファーストクラスの乗客として生きることにたとえられます。
客室乗務員(CA)の方の話によると、エコノミークラスのお客様とファースクラスのお客様の違いは種々ありますが、一番感じるのはCAとのコミュニケーションの違いだそうです。
エコノミーの方は必要な時しかCAを呼びません。その大概はクレームです。そして自分の要求が満たされればそれでコミュニケーションは終わりです。
一方、ファーストクラスの乗客に共通していることは、どの人も搭乗の際に自分からCAにアイコンタクトをするのだそうです。
これは機内にいる僅かな時間でもスムーズなコミュニケーションを取ろうとする意識の現れです。
どちらもフライトの時間を快適に過ごそうとする行動ですが、自分の命の危うさを感じるところから出るものなのか、逆に自分の命が保証されているという平安から出ているものなのか、その違いが非常なコントラストとなって映し出されています。
このことは祈りについて考えさせられます。
私たちはファーストクラスに座っている者として神とのコミュニケーションを取っていきたいものです。
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永遠の命を与えて下さる神に信頼し、神とアイコンタクトを持つ今日として参りましょう。
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