今日のみ言葉【No.3216】(2023年11月 7日)「パリサイ人への叱責(1)」

しかし、あなた方パリサイ人は、わざわいである。はっか、うん香、あらゆる野菜などの十分の一を宮に納めておりながら、義と神に対する愛とをなおざりにしている。それもなおざりにはできないが、これは行わねばならない。
(ルカ11:39)

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教会学校に通う小学3年生の男の子に、お母さんは、

「はい、今日の献金よ」

と言って100円玉を握らせます。

ところが、小学6年生の息子には、

「あなたにあげているお小遣いの中から決めなさい」

と言います。

するとお兄ちゃんは、

「う〜ん、どうしようかなあ。50円にするか100円にするか…」

と、自分の欲と神への愛との中で葛藤しながら、とうとう献金の時に自分の財布から100円玉を差し出しました。

まだ未成熟な時と、分別がついた成熟の時とでは、献金の指導が違うのです。

旧約聖書時代は、このお話のたとえで言うとまだ小学3年生への指導です。

新約時代以降は、神は人間の自由に任せるようになさいましたが、旧約時代は神は10分の1にしなさいと律法で決めておられました。

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十分の一の捧げものの規定は確かに律法にあります。

「地の十分の一は地の産物であれ、木の実であれ、すべて主のものであって、主に聖なる物である」
(レビ記27:30)

パリサイ人はこれを忠実に行おうとした人たちです。

ですから、

「はっか、うん香、あらゆる野菜などの十分の一を宮に納めており」
(ルカ11:39)

としたわけです。

これらの物は現代日本人の感覚で言えば「ハーブ」です。

例えばペパーミントの葉っぱを100枚収穫すれば、その10分の1の10枚を神への捧げものとします。

もし、96枚だったらどうしましょう。

彼らは正確にその10分の1である9.6枚を捧げようとします。

つまり、9枚と最後の1枚の6割部分をわざわざ切って捧げるのです。

しかし、そこには神への愛からという動機は見えません。

ただただ律法通りに行い、神の前での義を得ようとしています。

律法通りに行えば、自分の身は守れるとする意識が彼らの行動の動機となっていたのです。

イエス様はその態度を、

「義と神に対する愛とをなおざりにしている」
(ルカ11:39)

と見抜き、痛烈に批判なさったのです。

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私たちはパリサイ人の例を見て、自分の身を振り返らなければなりません。

先ほどのレビ記の10分の1の規定に関連して、民数記にこのように書かれてあります。

「わたしはイスラエルの人々が供え物として主にささげる十分の一を、レビびとに嗣業として与えた。それで『彼らはイスラエルの人々のうちに、嗣業の地を持ってはならない』と、わたしは彼らに言ったのである」
(民数記18:24)

レビ人は神に仕える人々として生きているので、土地を持ちません。

彼らはイスラエルの他の部族が捧げる捧げもので生活するよう、神様がお決めになられたのです。

すると、

「なるほど、什一献金とはそういうシステムか」

と考える人が出てきます。

「牧師謝儀を出すために信徒の10分の1の献金があるわけだ」

となれば、それこそパリサイ人と同じ土俵の上に立っていることになります。

そこには神への愛は見えず、教会経営という外側の殻の維持しか見えてきません。

そもそも、「神のみが私を養う」という信仰がない人は牧師・伝道者として献身はできません。

もちろん、現実は教会員の献金によって養われています。

ですから、牧師は

「人から面倒見てもらっているのではない!」

などと傲慢な態度を持つことはあってはなりません。

しかし、

「神のみが私を養う」

と信ずるからこそ、信徒に色目を使ったり、顔色をうかがったりすることなく、その人に対する本当のことが言えるのです。

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神の恵みに対する感謝の表れとして捧げる毎日を送って参りましょう。

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