今日のみ言葉【No.571】(2013年 5月18日)
このように神はアビメレクがその兄弟七十人を殺して、自分の父に対して犯した悪に報いられた。
(士師記9:56)
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旧約聖書の時代には現代から見ると容易には承認できない出来事がたくさんあります。
特に士師記では
「おのおの自分たちの目に正しいと思うことを行った。」
(士師記17:6)
とあるように、正しいと思って残虐非道なことがなされています。
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士師記9章ではギデオンの子アビメレクが自分の兄弟70人を殺害し、我こそが一番上に立つリーダーとなろうとした記事が書かれてあります。
この時代は一夫多妻制です。そして彼はギデオンの正妻の子ではなく、「めかけ」あるいは「そばめ」の子であったと記載されています。
彼の人生にどのような出来事があり、その心の中にどのような思いがあったのかはわかりませんが、兄弟殺しの事件は起こりました。
聖書には「ごろつき」「ならず者」を雇って襲ったとありますから、兄弟の悪を正々堂々と罰したというのではなく、彼の悪い思いを果たしたということなのでしょう。
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人が生きる現実には、このような「あってはならないこと」が起きます。
悪が栄えて善が虐げられ、正しい主張が権力者の圧力の下に封じられ、誰も真実を知らないでいる状態があるのです。
やがて善が息を吹き返し、しかしまた悪が栄え、再び善が…、というように、結局は善と悪の力関係の歴史が繰り返されているように見えます。
しかし聖書では、
「神は、…、悪に報いられた。」
と記しています。
アビメレクの死は神の報いであったという宣言です。
どんなに無秩序のように見えたとしても、その向こうに神の支配が必ずある、という宣言です。
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私たちは世の流れに流されるままになっている所から、しっかりと足を踏ん張って立たなければなりません。
「どうせ世の中は力関係。良いことだから必ず実現するわけではないです。力のある人が決めたことが通るんですよ。それに逆らってもムダ。流されて生きるしかないんです。」
という言葉に対して、
「神が支配され、悪には必ずその報いが下されるときが来る。」
と、神の言葉を土台として立つのです。
「悪をなす者のゆえに、心を悩ますな。不義を行う者のゆえに、ねたみを起すな。」
(詩篇37:1)
そして、闇の中に光を創造される神の力に信頼して生きるのです。
「神は『光あれ』と言われた。すると光があった。」
(創世記1:3)
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今日一日が闇の中を歩くようであっても、神の愛とご支配は変わりないことを信じ、御言葉の光をかざして歩んで参りましょう。
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