今日のみ言葉【No.3093】(2023年 6月 1日)「ヤコブの罪(2)」
イサクはその子に言った、「子よ、どうしてあなたはこんなに早く手に入れたのか」。彼は言った、「あなたの神、主がわたしにしあわせを授けられたからです」。
(創世記27:20)
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子供の頃、
「嘘をつくと地獄で閻魔様に舌を引き抜かれるぞ」
と親から教えられ、本当にそうなるものだと信じて、嘘をつくまいと決心したものです。
大人たちは、嘘をついた人が信用されなくなり、誰からも相手にされなくなることを知っていたので、子供たちはそうならないようにと戒めてくれたのです。
ヤコブはそのブレーキを外して行動してしまいました。
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ヤコブは計4つの嘘をつきます。
1回目は、前回の「長子エサウです」と偽ったことです。
2回目は、今日の聖句にある
「子よ、どうしてあなたはこんなに早く手に入れたのか」
と父イサクから問われた時のことです。
正直に答えれば、
「母リベカが私に群れの子やぎを取って来させ、すぐにその肉料理を作ってもらったからです」
となるはずです。
しかし、彼は本当のことを言えません。
そこで彼は、
「あなたの神、主がわたしにしあわせを授けられたからです」
(創世記27:20)
という、母親から指示もされていない言葉を自分で考え出して言わざるを得ませんでした。
しかも、これは神の名を使っての嘘ですから重大な罪です。
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嘘はエスカレートしていきます。
リベカは目が見えないイサクを欺くため、ヤコブに変装させていました。
「子やぎの皮を手と首のなめらかな所とにつけさせ」
(創世記27:16)
イサクはヤコブの手をさわり、
「声はヤコブの声だが、手はエサウの手だ」
(創世記27:22)
と異変を察知します。
そして、
「あなたは確かにわが子エサウですか」
(創世記27:24)
と確かめようとします。
それに対して、ヤコブは明確に
「そうです」
と言います。
これが3回目の嘘です。
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4回目は言葉ではありませんが、イサクが
「子よ、さあ、近寄ってわたしに口づけしなさい」
(創世記27:26)
と言った時に、ヤコブが口づけをした行為です。
「彼が近寄って口づけした時、イサクはその着物のかおりをかぎ」
(創世記27:27)
とあります。
すでにリベカは
「家にあった長子エサウの晴着を取って、弟ヤコブに着せ」
(創世記27:15)
としていましたから、これは着物の匂いによって
「私はエサウです」
と父を欺いた嘘の行為となります。
ヤコブはわかってやっていたのです。
前後のつじつまを合わせるためには、もはや嘘をつき通すしかやりようがなく、彼は嘘に嘘を塗りたくる状態に陥っていました。
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この後、エサウが帰ってきて全てが明らかにされ、嘘はばれますが、その嘘は取り返しのつかない結果を招きました。
以下、次回に続きます。
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神は私たちにアクセルとブレーキを与え、自由に使えるようにしておられます。
心のブレーキを引き締める今日として参りましょう。
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