今日のみ言葉【No.2875】(2022年 8月 9日)「長血の女の癒やしとヤイロの娘のよみがえり(8)」

山田工業所の鍋

しかしイエスはこれを聞いて会堂司にむかって言われた、「恐れることはない。ただ信じなさい。娘は助かるのだ」。
(ルカ8:50)

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横浜中華街のプロに選ばれる中華鍋を作る会社があります。

なぜプロの料理人が選ぶほどの鉄鍋を作れるのでしょう?

それは独自の「打ち出し製法」によります。

1枚の鉄板をハンマーでたたいて、たたいて、たたいて…。

そして鍋の形に曲げていくのです。

たたくことで鍋が薄くなり、と同時に密度が上がって頑丈さも兼ね備えます。

中華の強い火力とタフな使用に耐え、しかも圧倒的な熱の通りを実現した鍋。

会堂司ヤイロも、鉄鍋と同じようにたたかれる体験をしました。

娘の病気は悪くなる一方で死に瀕し、長血の女によって待たされ、希望を持ったのも束の間、娘の死の知らせに絶望の底に落とされ…、という試練を通されます。

しかし、それによって彼は信仰の高嶺に導かれていきます。

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会堂司ヤイロの娘は死にました。

これは事実であり現実です。

しかし、死人を生き返らせる力がイエス様にはあることをこのお話は示しています。

これが将来の死者の復活の予表となっています。

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イエス様がその力を振るうのには、人間の信仰が必要でした。

この直前に長血の女が

「せめて、み衣にでもさわれば、なおしていただけるだろう」
(マルコ5:28)

という信仰によって癒やされたようにです。

イエス様の初期の伝道では、

「イエスはガリラヤの全地を巡り歩いて、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、民の中のあらゆる病気、あらゆるわずらいをおいやしになった」
(マタイ4:23)

と、ご自分が旧約聖書で約束され、人々が待ち望んでいた救い主メシアであるとわかるように癒やしの働きをなさいました。

しかし、この時点では自ら進んで癒やしをなすという時期は終わり、イエス様が救い主であると信じ、神の力があると信頼する者のその信仰を通して働かれる時期となっています。

それでイエス様はヤイロに向かって、

「恐れることはない。ただ信じなさい。娘は助かるのだ」
(ルカ8:50)

言われたのです。

その直前の

「お嬢さんはなくなられました。この上、先生を煩わすには及びません」
(ルカ8:49)

という言葉は聞き流せとおっしゃいます。

たとえ今の現実はそうであったとしても、イエス様の介入によって、次の現実は全く違うものに変えられるからです。

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イエス様はヤイロに、

「この方なら死人をよみがえらせることができる」

という明確な信仰を要求なさいました。

この時、ヤイロの返答は聖書に記載されていません。

別の父親にイエス様が

「もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」
(マルコ9:24)

と迫った時、その子の父親はすぐ

「信じます。不信仰なわたしを、お助けください」
(マルコ9:25)

と叫んで言ったとありますが、ヤイロの場合はそうはならなかったようです。

彼は理性的部分が強い人らしく見えますから、一気に感情が爆発するタイプではなく、徐々に信仰の高嶺へと登っていく人だったのでしょう。

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神の愛は、信仰の成長の速い遅いに関係しません。

あなたの歩幅に合わせてイエス様が共に歩いてくださることを信じ、今日もあなたなりの歩みを進めて参りましょう。

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