今日のみ言葉【No.2753】(2022年 2月24日)「キリスト教イロハ(221)『ヘブル人ヘの手紙』」

神の御旨を行って約束のものを受けるため、あなたがたに必要なのは、忍耐である。
(ヘブル10:36)

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3Gの電波が止まるので、新しく5Gのスマホにしたという人はおられませんか?

このGとはGeneration(世代)の頭文字のGで、携帯電話が年々機能を上げてきたことを表します。

1Gでは通話だけだったのが、2Gでメール、3Gで写真やホームページの閲覧までできるようになり、4Gでは動画、そして5Gではもっと高速通信ができるようになり、応用範囲が広くなります。

伝道にもこの「世代」というものがあります。

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イエス・キリストから直接福音を聞いて信じた人々を第1世代とするなら、その人たちから福音を聞いて信じた人たちは第2世代となります。

ヘブル人への手紙は、この第2世代のユダヤ人クリスチャンたちに向けて書かれた手紙です。

彼らはイエス様こそ旧約聖書で約束された救い主であると信じて洗礼を受けましたが、当時のユダヤ指導部はイエス様をメシアだとは認めません。

つまり、初期のクリスチャンたちは、「正当な教えから外れた異端者」としてユダヤ人社会から隔離され、迫害に遭っていたのです。

「ナザレのイエスを救い主と信じ、救われたと思っていたのに、この試練と苦労は何なのだろう。これでは生活できない。元のユダヤ教に戻ったほうが良い」

そう考えて、イエス様を信じる信仰から離れて、古いやり方に回帰するクリスチャンたちが出始めました。

そこで、キリスト教信仰に戻るように書かれたのがヘブル人への手紙です。

この手紙はユダヤ人向けに書かれているので、旧約聖書の内容が色濃く反映されているのが特色です。

それゆえに、聖書の背景を持たない日本人にとっては難解な手紙となり、聖書中の「堅い食物」のひとつと言えましょう。

本書の内容は以下の通りです。

(1)キリストによる神の自己啓示は、天使やモーセや旧約よりも優っている(1章1節〜4章13節)

(2)大祭司としてのキリスト(4章14節〜10章18節)

(3)信仰の実践的訓戒(10章19節〜13章25節)

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ヘブル人への手紙の著者が言うポイントは、

「神の御旨を行って約束のものを受けるため、あなたがたに必要なのは、忍耐である」
(ヘブル10:36)

です。

なぜ忍耐をする必要があるのでしょう?

それは、人間の私たちには一寸先の未来もわかりませんが、神はすべてをお見通しで、もう少し忍耐すれば事態はまるっきり変わることをご存知だからです。

実際、この手紙が書かれたのは紀元60年代中頃で、数年後の紀元70年には迫害していたユダヤ人側の神殿がローマ軍によって破壊され、イスラエルは滅亡し、その後約1900年間、ユダヤ人は流浪の民となって世界中に離散するのです。

また、もう一つの忍耐すべき理由は、イエス・キリスト本人が、人間として味わう試練を体験的に知っておられるからです。

「この大祭司は、わたしたちの弱さを思いやることのできないようなかたではない。罪は犯されなかったが、すべてのことについて、わたしたちと同じように試錬に会われたのである」
(ヘブル4:15)

したがって、この手紙の著者は、試練の中にある私たちの思いに共感して下さる救い主がいるのだから、ためらったり遠慮したりしないで、キリストの名によって祈り、助けを得よと勧めています。

「だから、わたしたちは、あわれみを受け、また、恵みにあずかって時機を得た助けを受けるために、はばかることなく恵みの御座に近づこうではないか」
(ヘブル4:16)

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先を知る神がいらっしゃることを信じ、忍耐を訓練させていただく今日として参りましょう。

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