今日のみ言葉【No.2676】(2021年11月11日)「キリスト教イロハ(195)『ヨナ書』」
主の言葉がアミッタイの子ヨナに臨んで言った、
(ヨナ1:1)
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鳩は平和の象徴として知られ、創世記ではオリブの若葉をくわえてノアのもとに帰り、希望をもたらします。
預言者ヨナの名前のヘブル語の意味は、この「鳩」です。
彼は鳩のように従順だったかと言うと、そうではなく、むしろ「不良預言者」とでも言うべき、悪い方に規格外れの人でした。
たった4章しかないヨナ書ですから、まだ読んでいない人は今すぐ読んでみて下さい。
神に反抗し、預言者としての務めを果たそうとしないヨナの姿がいくつも見えます。
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預言者ヨナは歴史上に確かに存在した人物で、悪王として名高いヤラベアム2世の統治時代にイスラエルの領土拡張を預言しました。
「彼はハマテの入口からアラバの海まで、イスラエルの領域を回復した。イスラエルの神、主がガテヘペルのアミッタイの子である、そのしもべ預言者ヨナによって言われた言葉のとおりである」
(列王紀下14:25)
悪い時代なのにイスラエルの勢力が増し、国が大きくなるとはどういうことなのでしょうか?
戦争に勝ち、領土が広がれば、経済的に繁栄します。
富んでいる者は富に信頼を置き、神に信頼する方がおろそかになり、霊的・道徳的堕落が始まります。
経済成長が急速であればあるほど、貧富の差は拡大し、社会的不満が高まります。
預言者の中でもアモスはこの点に目を留め、神の正義がなされる必要性を鋭く説きました。
しかし、ヨナの預言は民の目を神に向けさせるものではなく、日本的に言えば「提灯持ち預言者」や「御用預言者」というような働きであり、権力者側に寄るものだったのです。
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ヨナ書は、後の時代の人々に信仰的教訓を告げるため、このヨナを用います。
「主の言葉がアミッタイの子ヨナに臨んで言った」
(ヨナ1:1)
この書の主題は、「すべての人々に対する神の恩恵」です。
イスラエルが憎む敵であったとしても、神は恵みを施す神だということを表しているのです。
ヨナは敵国ニネベの滅びを惜しむ神によって悔い改めのメッセージをするように言われますが、彼は神から逃れようとします。
魚に飲まれる体験から、ヨナは悔い改めてニネベの宣教に向かいますが、それは熱心なものではなく、ごくあっさりとしたものでした。
彼は自分がメッセージをすることで、敵であるニネベの人々が救われることを望まなかったのです。
ところが、彼の伝道でニネベの王から人々から家畜に至るまで悔い改め、彼らは神の滅びを受けずに救われます。
不良預言者のヨナは、悔い改めた者を救う神のわざに腹をたてます。
しかし、神は1本のとうごまを通して、神がどんな人をも愛し、滅びを望まないでいることを教えられます。
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悔い改めるなら、敵国ニネベも救われ、さらに不良預言者のヨナも用いられ、救われるのです。
神の大いなる恵みに目をとめ、この救いの中を安心して過ごす今日として参りましょう。
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