今日のみ言葉【No.2369】(2020年10月 2日)「最後の晩餐(1)」
市内に行くと、水がめを持っている男に出会うであろう。その人について行きなさい。
(マルコ14:13)
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「山」と言ったら「川」と答える。
これは赤穂浪士が吉良上野介邸へ討ち入った際、闇夜でも瞬時に敵か味方かを区別できるように打ち合わせておいた合言葉です。
彼らの仇討の成功の背後には、このような周到な準備が数多くあったのです。
今日の聖句の中には、特に深いイエス様の配慮があることが見えます。
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「除酵祭の第一日、すなわち過越の小羊をほふる日」
(マルコ14:12)
とあります。
出エジプト記の最後の十番目の災いは、その家の長子の命が死の使いによって奪われることでした。
しかし、小羊をほふり、
「その血を取り、小羊を食する家の入口の二つの柱と、かもいにそれを塗らなければならない」
(出エジプト12:7)
との命令に従ったイスラエルの民は災から逃れ、救われました。
死の使いがその家の血の目印を見て、過ぎ越していったからです。
「その血はあなたがたのおる家々で、あなたがたのために、しるしとなり、わたしはその血を見て、あなたがたの所を過ぎ越すであろう。わたしがエジプトの国を撃つ時、災が臨んで、あなたがたを滅ぼすことはないであろう」
(出エジプト12:13)
小羊が死に渡され、その血が流されたおかげでイスラエルの民は救われました。
これはイエス・キリストの十字架の救いを予表しています。
小羊がほふられて死ぬのと同様に、神の小羊であるイエス様は死に渡され、小羊の血が死の使いを過ぎ越させるように、イエス様の十字架の血は彼を信じる者を救うのです。
イエス様が過越の祭りの日に十字架にかかることは、神の深い御計画の中での必然だったのです。
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さて、弟子たちはイエス様に尋ねました。
「わたしたちは、過越の食事をなさる用意を、どこへ行ってしたらよいでしょうか」
(マルコ14:12)
これに対してイエス様は不思議な答をしています。
「市内に行くと、水がめを持っている男に出会うであろう。その人について行きなさい」
(マルコ14:13)
これがなぜ不思議かと言うと、ユダヤでは水がめを持つのは女性であって、男性が持つ習慣はなかったからです。
水がめを持つ男は目印だったのです。
これは、イエス様が事前に準備され、彼と打ち合わせをしていたのだと考える他ありません。
祭司長たちはすでにイエス様を殺す相談をしていましたから、イエス様の命を狙う人々を身辺からしばらく遠ざけるための処置だったのです。
このことを通して、私たちは重大な教訓を学びます。
イエス様のように神に完全にゆだねていれば、放っておいても物事は順調に進む…、というわけではないということです。
イエス様はご自分の一切を完全に神にゆだねていればこそ、いよいよ細心の注意を払われたということなのです。
神にゆだねている前提の下で、細心の注意と周到な準備を持って事に当たる責任ある態度。
これがあって初めて神の御旨は成就すると言えるのです。
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すでに神は私たちのために周到な準備をして、今日という日をお造りになられました。
私たちはそのことを信じ、私たち自身も準備をして今日一日に臨んで参りましょう。
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