今日のみ言葉【No.2352】(2020年 9月 8日)「ユダの裏切り(2)」
彼らはこれを聞いて喜び、金を与えることを約束した。そこでユダは、どうかしてイエスを引きわたそうと、機会をねらっていた。
(マルコ14:11)
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ユダとサタンの働きは切り離せないので、今日は少し闇が深い話になりますが、ここはどうしても触れなければならないところです。
ユダの心の内を探るのは難しいことですが、理解できるところまで迫っていきましょう。
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イスカリオテのユダの裏切りの動機はお金だったというのが定説です。
「彼らはこれを聞いて喜び、金を与えることを約束した。そこでユダは、どうかしてイエスを引きわたそうと、機会をねらっていた」
(マルコ14:11)
ベタニヤ村のマリヤがイエス様のためにナルドの香油を惜しげもなく捧げた時、彼はこう言っています。
「なぜこの香油を三百デナリに売って、貧しい人たちに、施さなかったのか」
(ヨハネ12:5)
もっともらしく聞こえますが、ヨハネは彼の真意をこう解説しています。
「彼がこう言ったのは、貧しい人たちに対する思いやりがあったからではなく、自分が盗人であり、財布を預かっていて、その中身をごまかしていたからであった」
(ヨハネ12:6)
ユダの関心はお金に表される物質的、現世的利益でした。
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彼はイエス様の中に霊的事柄を見出そうとはせず、ユダヤ解放のために実際どれだけ動いてくれるかの方を期待していました。
彼の頭の中では政治と経済が優先されるので、人間の魂の動きや霊的真理には関心が向かないのです。
そのことは、イエス様がこう言われた時にあらわになりました。
「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者には、永遠の命があり、わたしはその人を終りの日によみがえらせるであろう
(ヨハネ6:54)
これは比喩的表現であり、実際に人間の血を飲み肉を食べるのではありません。
霊的真理を求める者にはそれがわかるはずです。
実際、ペテロはこう信仰告白しています。
「主よ、わたしたちは、だれのところに行きましょう。永遠の命の言をもっているのはあなたです。わたしたちは、あなたが神の聖者であることを信じ、また知っています」
(ヨハネ6:68-69)
しかし、不満が高まっている時や見切りをつけたい時、人は些細な気に入らない事柄を表面的理由にしてやめていくものです。
弟子たちのうちの多くの者は、この言葉を聞いて
「これは、ひどい言葉だ。だれがそんなことを聞いておられようか」
(ヨハネ6:60)
とつぶやき、イエス様のもとを去っていきました。
文脈上、つぶやいた者の中にユダがいたことは明白です。
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以上のことからわかるように、ユダは期待を持ってイエス様のところに来ましたが、彼が思った通りにイエス様は動いてくれず、ユダヤの王となるための政治活動をしないイエス様に失望していました。
これがユダが裏切りを決意した第1の理由です。
そうこうしているうちにユダヤの宗教的指導者側からの追及が始まり、イエス様のみならず、その弟子である自分にも身の危険が及ぶと彼は察知しました。
すでにイエス様に見切りをつけていたユダは、祭司長側と取引をしました。
彼らにイエス様の居場所をひそかに教えることによって身の安全を確保し、同時に金銭の利得を得るという私欲にかられたのです。
これが第2の理由です。
このような二つの心を足場にして、サタンは彼の心に侵入しました。
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サタンは我々の心の弱さや欲を足場にして、実に巧みに心の中に入り込んできます。
イエス様への信頼が信仰持ち始めの頃より薄れたり、神様がわからなくなると、神を待ち望む忍耐が失われていきます。
なんとか現実を建て直そうとし、神に見切りをつけ、人とその力にのみ頼ろうとする時…。
その瞬間にサタンは人の心に入るのです。
私たちはサタンに襲われ、つまずく存在です。
しかし、イエス様のもとへ立ち返れば、3度主を否んだペテロの例を見てわかるように、新しい恵みが注がれます。
一方、イエス様に対する愛と信頼そのものが失われれば、人はサタンの支配下に陥ってしまうのです。
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このようなユダに対して、イエス様の愛は惜しみなく注がれます。
それは次回に譲りますが、私たちも同じ愛で愛されていることを覚え、サタンの誘惑にさらされていると感じた時は、すぐにイエス様に立ち返る決断を致しましょう。
あなたの信仰生活に神の恵みが豊かに注がれますように…。
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