今日のみ言葉【No.2215】(2020年 3月 4日)「逃れの場」
悪しき者はその悪しき行いによって滅ぼされ、正しい者はその正しきによって、のがれ場を得る。
(箴言14:32)
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中国は武漢からのウイルスの拡大を止められず、日本はダイヤモンド・プリンセス号の中で感染を拡大させました。
答がわからない未知の問題に対し、限られた条件の中で全力を出された方々の努力には頭が下がります。
しかし、人は常に正確で間違いのない100点満点の行動を取れるかと言うと、残念ながらそうは行かないのが現実です。
では、聖書における正しさとは何なのでしょうか。
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今日の聖句を見ると、悪い者は滅び、正しい者が逃れられるとあります。
まさに勧善懲悪、白黒をはっきりつける爽快な聖句のように思えます。
ところで、他の聖書訳ではこれが死と関連付けられています。
「悪者は自分の悪によって打ち倒され、正しい者は、自分の死の中にものがれ場がある」(新改訳)
「悪しき者は災いのときに倒される。正しき者は死のときにも逃れ場がある」(新共同訳)
死という誰も逃れることのできない人生最後の時でも、正しい者はそこに逃れ場があり、孤独と絶望の中で死を迎えるのではなく、希望と安らぎにつつまれて次の永遠の世界に旅立つと言うのです。
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旧約聖書は新約聖書の光を当てて見ることが肝心です。
正しい者とは、イエス・キリストを自分の罪からの救い主と信じる信仰によって、神の前で義とされた人のことです。
「あなたがたは、古き人をその行いと一緒に脱ぎ捨て、造り主のかたちに従って新しくされ、真の知識に至る新しき人を着たのである」
(コロサイ3:9-10)
キリストという義の衣を着た者は、過去の行いがどうあろうと、神の目には無罪と見え、神から何のわだかまりもなく受け入れられるのです。
イエス・キリストを救い主と信じ受け入れた人は、たとえ逃げようのない死を目前にしたとしても、そこに逃れの場が約束されているのです。
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現在のようにガンの告知をすることが一般化していなかった時代、看護師さんたちに対してアンケート調査がなされました。
その質問のひとつに
「ガン患者から『わたし、もうダメなような気がする』と言われた時、あなたはどう答えますか」
というものがありました。
看護師ですから患者さんの病状、どのステージにいるかは当然知っています。
「ここ2~3日、食欲がないからそんなことを考えるのではないですか」
という分析的な答や
「それは先生に聞いて下さい」
という逃避的な答もありましたが、最も多かった答は「励まし」でした。
「○○さん、ドクターも私たちもあなたが良くなるために努力しているのですよ。そんな弱気では困ります。一緒に頑張っていきましょう」
ところで、患者側のアンケート調査では、この励ましが最も切ない対応だという反響でした。
なぜなら、
「がんばれ」
と言われると、もうそこから先、自分の弱音や不安を語れないから、というのです。
「頑張りましょう」
は形として前向き肯定的なのでよく使われますが、もうそれ以上の反論を塞いでしまうというマイナスの効果もあったのです。
カウンセリングの世界では、「わたし、もうダメなような気がする」という言葉に対して、
「そうですか、そんな気がするのですね」
と受容しなさいと教えます。
すると患者さんは自分の不安や孤独感、心配をスルスルと語ることができ、気持ちの整理がついて、逃れることのできない死を受容する方向に向かうからです。
実際にそのようなケースに携わる方々の話を聞くと、「死んだらどうなるのか」という宗教的質問をする方は少なく、多くの方々が自分の心の内を話すことによって落ち着かれると言います。
しかし、クリスチャンはその先のことを言える存在なのです。
「○○さん、そうですか、もうダメなような気がするのですね」
と、はっきり受け止めることができます。
そして、
「でも大丈夫ですよ」
と、逃れの場だけでなく、永遠の祝福の世界をご紹介することができるのです。
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キリストにある者には逃れ場があります。
神の義をまとっていることを確認し、今日も平安の中を歩んで参りましょう。
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