今日のみ言葉【No.2216】(2020年 3月 5日)「キリスト教イロハ(52)『契約』」

2020年3月5日

わたしが、それらの日の後、イスラエルの家と立てようとする契約はこれである、と主が言われる。すなわち、わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつけよう。こうして、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となるであろう。
(ヘブル8:10)

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私の車の保険の担当者はSさんです。

今はネットで車の保険の見積もりを十数社比較できるサービスがありますが、Sさんが毎年提示する契約はそれと比較しても私に最も良いものを選んでくれます。

交通事故に巻き込まれた時が何回かありましたが、迅速で安心の対応をしてもらい、契約事項通りにしてくれたという実績があります。

さて、人間がこれだけのことをするなら、神はそれ以上のことをなさるはずです。

神が人間と結ばれた契約とはどのようなものなのでしょう。

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契約とは約束のことです。

それは全く当たり前のことですが、聖書で言う神の契約は我々が考えるものとはちょっと違っています。

通常私たちが契約を結ぶ場合、当事者同士は対等の立場にいることが基本です。

そして、双方が合意した段階で契約が成立します。

ところが、神が人間と結ばれた契約は、罪人である人間に対して神の側から一方的に示された約束なのです。

「わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつけよう。こうして、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となるであろう」
(ヘブル8:10)

これだけですと、神様とは自分の思いのままに命令を下す冷たい主人で、人間は自由意志が持たされないロボットのように思えます。

しかし、聖書のメッセージを正しく把握するためには、ある特定の1箇所だけで判断するのではなく、全体からその部分を見て理解することが必要です。

聖書の他の箇所を見ると、神はノアやアブラハムに対して祝福に満ちた契約を結ばれたことがわかります。

ノアに対しては、再び大洪水で人類を滅ぼすことはない、と空に虹を造られました。

「にじが雲の中に現れるとき、わたしはこれを見て、神が地上にあるすべて肉なるあらゆる生き物との間に立てた永遠の契約を思いおこすであろう」
(創世記9:16)

アブラハムに対しては一方的な無条件の祝福の契約を与えられました。

「わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう」
(創世記12:2)

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このようにして、神は歴史の様々な状況の中で人間と契約を結んでこられました。

しかし、人間はこの契約を破り続けたことが聖書に記されています。

そのため、神はひとり子のイエス・キリストを世に遣わされ、新しい契約を結ばれたのです。

「 しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである」
(ヨハネ1:12)

「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである」
(ヨハネ3:16)

この神の祝福の約束を信じて生きる時、神はその約束を果たされ、人は神の恵みの中で人生を送ることができるのです。

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先日証しをされたH兄は、極貧の家庭に育ち、不良グループの中でうっぷんを晴らす少年時代を過ごしました。

しかし、彼のお母さんとお姉さんはイエス様を信じており、その背後の祈りは30年後に聞かれました。

H兄は結婚し、家庭を持たれたのですが、息子さんが不登校になりました。

今思えば、これは試練という包装紙に包まれた神からの祝福でした。

H兄の奥様は息子の問題の解決を求め、カウンセリングスクールを受講するようになり、教会に導かれ、洗礼を受けられました。

日に日に明るくなる妻の姿を認めざるを得なかったH兄は、自分も受講してみようと思い、奥様の手引で教会の礼拝にも出席するようになりました。

彼は長距離のトラックドライバーでした。

長時間、たった一人で運転する車の中で教会のメッセージテープを聞くようになり、とうとう彼は生まれた時から一緒におられた神に出会いました。

「わたしはあなたをまだ母の胎につくらないさきに、あなたを知り、あなたがまだ生れないさきに、あなたを聖別し、あなたを立てて万国の預言者とした」
(エレミヤ1:5)

H兄はそれまで荒くれ男たちの世界で生きてきましたが、 神に造られた本来の自分は、「弱い者を大切にする優しい私」なのだということに気づきました。

今までとは全く違った介護の仕事に転職した時、

「おじいちゃんおばあちゃんにやさしくすること。これこそ私がやりたかったことだ。天職だ」

と感じたのです。

意欲が本物だった証拠に、中卒の学歴だけだった彼は、その後勉強を重ね、大卒の資格を得るまでになりました。

そしてその後、数カ所の施設で施設長を務め、部下から信頼されるリーダーとして働くようになりました。

神を信じることにより、彼の人生の方向は神の方向に定まり、神の祝福の中、今日もH兄は歩みを続けておられるのです。

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神の祝福の約束を信じ、その約束の成就を見る人生を送って参りましょう。

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