今日のみ言葉(2011年7月18日)【No.120】
「み言葉が開けると光を放って、無学な者に知恵を与えます。」
(詩篇119:130)
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先が見えない時は状況に左右される時です。
先手を打って場を有利に進めたいところですが、うかつに前に進めず、対応が後
手後手になるのをじっと耐えなければなりません。
本当にこのままで良いのかを確かめるために、あらゆるところから情報を収集し、
対策を立てようとします。
しかし、戻るべきところは御言葉なのです。
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聖書は、「み言葉が開ける」時があるというのです。今まで読み過ごしてきた聖
書の個所が、急に光を放って目に飛び込んでくる時があるのです。
神が私たちの魂に語りかける時です。
その時に、今まで体験してきた何の脈絡もない出来事の一つ一つが、あたかもジ
グソーパズルの一片一片が埋め込まれ、瞬く間に完成していくように、
「このためにあったのか!」
と、その意味が分かるのです。
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もう米寿を迎えようとするS牧師は、かつて旧日本海軍の軍人でした。
広島・長崎に原子爆弾が落とされ、日本は敗戦。彼は心の中でアメリカへの復讐
を誓いました。
「これから原子力のことを勉強して、アメリカに原爆を落としてやる」
復讐することが人生の目標となり、憎しみが生きるエネルギーとなったのです。
しかし、祖父母からのクリスチャンの家に生まれた彼のもとに聖書の御言葉が届
けられました。
「愛する者たちよ。自分で復讐をしないで、むしろ、神の怒りに任せなさい。な
ぜなら、『主が言われる。復讐はわたしのすることである。わたし自身が報復す
る』と書いてあるからである。」
(ローマ12:19)
その時、み言葉が開けたのです。
「復讐は神がなさることで、自分がすることではない。アメリカのことは報復し
て下さる神にお任せしよう。」
不思議とそのような心へと導かれました。
そして、自分がクリスチャンの家系に生まれたこと、海軍での厳しい訓練、敗戦
による心の空虚さ、等の一見バラバラに見えることの一つ一つが、自分が福音を
伝える牧師となるために用意されていたことが分かったのです。
S先生は牧師となり、その後、かつての敵国アメリカに原爆を落としにではなく、
神学校で学ぶために渡米されました。そして多くの成果を持って帰国し、日本の
キリスト教の発展のために尽力なさいました。
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今日も神の御言葉にとどまり、神の知恵を与えていただきましょう。
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