今日のみ言葉【No.2055】(2019年 7月12日)「山上の栄光の姿(5)」

2019年7月12日

すると、雲がわき起って彼らをおおった。そして、その雲の中から声があった、「これはわたしの愛する子である。これに聞け」。
(マルコ9:7)

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音声はどこで聞いているか、考えたことがありますか?

耳で聞いている。

実はそれは正解ではありません。

人は耳で聞いているのではなく、脳で聞いているのだそうです。

礼拝説教中に、ふと自分が今悩んでいることを考えていると、その間、牧師の声が聞こえなくなるという例のアレです。

脳が別のことにフル回転するので、音声認識が滞るというわけです。

逆も真なりで、自分の名前を呼ぶ声や好きなアーティストの楽曲なら騒音があるところでも聞き分けられます。

人間は選んで聞いているのです。

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変貌山で栄光の姿に輝いたイエス様と、律法と預言書の代表であるモーセとエリヤの姿を見たペテロは

「何を言ってよいか、わからなかった」
(マルコ9:6)

という状態で、「小屋を三つ建てましょう」と、どうやらずっとしゃべり続けていたようです。

もし彼の脳の状態をモニターできたとしたら、彼の頭の中は「メシアが王となる」という信号が駆け巡る状態が映し出されたことでしょう。

自分の考えだけが全てだと思い込んでいると、他の声が耳に入ってきません。

たとえば、

「祈ったら、こうなって、あの人は救われる」

と、祈りの答えを自分でシナリオ化し、限定している人は、それとは違った動きを見せる現実に出くわすと、混乱します。

そして、

「あれだけ祈ったのに、神は祈りに応えてくださらない」

とがっかりしてしまうのです。

そうなると、私たちの考えとは違う、もっと上の上を行く御計画をお持ちの神が、人間が願ったこと以上の最善をなそうとして働いておられても、それが全く見えず、聞こえているはずの聖霊のささやきも締め出していることに気づきません。

そこで神は、ペテロをはじめとする3人の弟子たちに雲の中から声を発せられました。

「これはわたしの愛する子である。これに聞け」
(マルコ9:7)

モーセやエリヤ、つまり、律法と預言書の旧約聖書にではなく、これからはイエス・キリストの言葉を聞いて従いなさい、ということです。

キリストは旧約聖書の完成者です。

そして、新約聖書を通して表されるキリストの言葉を聞き、それに従って行動することが私たちに望まれ、求められていることなのです。

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私はこの御言葉メールをまとめた本『365日 生きていていい!』を認知症の母親に読み聞かせしています。

それは

「御言を宣べ伝えなさい。時が良くても悪くても、それを励み、あくまでも寛容な心でよく教えて、責め、戒め、勧めなさい」
(第2テモテ4:2)

の聖句を支えにして、御言葉の種まきをしているということです。

認知症ですからすぐ忘れます。

それでも、御言葉には命があると信じ、

「神の国は、ある人が地に種をまくようなものである。夜昼、寝起きしている間に、種は芽を出して育って行くが、どうしてそうなるのか、その人は知らない」
(マルコ4:26-27)

とあるように、御言葉の種を蒔くこの私の能力によってイエス様が信じられるようになるのではなく、御言葉の中に命があるので、「種は芽を出して育って行く」と信じて行っています。

このように伝道していると、色々と思いがけない場面に出会います。

先日は

「私はキリスト教ではないからそうは思わないが…」

と言われました。

その瞬間、

「ああ、イエス様の救いを受け入れないという宣言か。これで決まりか。地獄行き決定か…」

と暗い気持ちになりましたが、

「時が良くても悪くても」

と聖書が言っているのですから、気を取り直して、再び御言葉を語ります。

そうすると、過去のいろいろな記憶が呼び覚まされてきました。

それは、

「人は死にたがらない」

というものです。

どんな立派なクリスチャンでも、根本的に死ぬのは嫌なのだという実例を私は数限りなく見てきました。

「私はいつ死んでもいいのです。この命は神のものですから」

と言う人ほど、「ここまでやるか」と思うほど命にしがみつきます。

「死んでもいい」という思いの裏に「助かりたい」という気持ちが貼り付いているのが人間です。

人間の気持などコロコロ変わるものです。

ですから、いつ

「私はキリスト教だから…」

と母が言うかわからないと自分を励ましながら、神の御言葉を聞き、その御言葉の種まきを続けています。

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「これはわたしの愛する子である。これに聞け」
(マルコ9:7)

との御言葉に従い、イエス・キリストの言葉に耳を傾ける今日として参りましょう。

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