今日のみ言葉【No.2103】(2019年 9月24日)「離婚問題(2)」

2019年9月24日

イエスは答えて言われた、「モーセはあなたがたになんと命じたか」。
(マルコ10:3)

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日本の法律では相手の意志に関係なく離婚が認められるケースが民法第770条に定められています。

私たちがよく耳にする不倫やDVがそれで、他合わせて5つの項目があります。

男性優位社会であったユダヤではどういう取り決めがあったのでしょうか?

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彼らにとって、

「聖書は何と言っているか」

ではなく、

「モーセの律法は何と言っているか」

です。

神の深い御心を探り、それに従う態度というよりも、律法の解釈をいかに自分に有利にするかの方に関心が向いていたのです。

イエス様はそれをお見通しの上で、彼らの訴えに対してこう返されました。

「イエスは答えて言われた、『モーセはあなたがたになんと命じたか』」
(マルコ10:3)

パリサイ人らはこの段階で

「勝った!」

と思ったことでしょう。

彼らはここぞとばかりに自分たちの答を発表し、離婚の正当性を訴えます。

「モーセは、離縁状を書いて妻を出すことを許しました」
(マルコ10:4)

パリサイ人らが根拠としたのは次の聖句です。

「人が妻をめとって、結婚したのちに、その女に恥ずべきことのあるのを見て、好まなくなったならば、離縁状を書いて彼女の手に渡し、家を去らせなければならない」
(申命記24:1)

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ところで、「その女に恥ずべきことのあるのを見て」という核心部分の解釈にはずいぶん大きな幅がありました。

パリサイ人の中でも、夫婦関係から外れた不貞行為のみと限定していた学派もあれば、妻の料理がまずければそれだけで離婚の理由になるとする学派もありました。

前回書いた通り、親の決めた許嫁と一緒になる他なかったのですから、一体自分が誰と結婚するのかわかりません。

日本のサイコロ博打でも「丁か半か」を自分で決められますが、それすらできない選択の余地のないギャンブルのようなもの。

それが当時のユダヤ人の結婚に関する考えだったのです。

どこかで逃げ道を作っておかなければ…。

これは社会の中で優位に立つ男性の考え方であり、結婚に関して条件は全く同じであるはずなのに、女性は男性側からの一方的な理由で出され、女性側の訴えは認められないという非常に弱い立場だったのです。

ですから、イエス様が離婚を認めれば、パリサイ人たちは

「あなたは愛を強調しているが、この弱い女性たちを見捨てるのですか。ずいぶん冷たい方ですね。言っていることとやっていることが違うんじゃありませんか!」

と非難することができたことでしょう。

また、離婚を認めなければ、当然

「あなたはモーセが言ったことに反対するのですか。律法に逆らう反逆者だ!」

と攻撃できます。

パリサイ人の質問は、このようにいくらでも言いがかりをつけられる巧妙な罠だったのです。

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イエス様はなぜこのような中に自ら進んでお入りになったのでしょうか?

わざわざ自分を不利な立場に陥らせることなく、パリサイ人らを最初の段階で蹴散らすような見事な解答を提示すれば何の問題もなかったのではないでしょうか?

しかしイエス様はあえて問題の中に飛び込み、また、私たちもその問題の渦中に連れ込まれることがあります。

そこには深い御旨があり、このような波風が立っているトラブルを通して、本当の神の真理を教えようとしておられたのです。

次回、いよいよイエス様が口を開かれ、結婚と離婚について神の真理を語られます。

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平穏な時に教えを聞くのと、問題のさなかで神の真理を聞くのでは身にしみ方が違います。

あなたが今試練の只中にいるのなら、イエス様はそこで何かを教えようとしておられるのかもしれません。

そのような見方で今日の問題に取り組んで参りましょう。

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