今日のみ言葉【No.2091】(2019年 9月 7日)「雌じかの足のように」
主なる神はわたしの力であって、わたしの足を雌じかの足のようにし、わたしに高い所を歩ませられる。
(ハバクク3:19)
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「走ると気持ちいいですよ」
と毎年トライアスロンに参加する鉄人社長さんがおっしゃいます。
私は走って気持ちよくなったことが生涯一度もなく、ただ苦しいばかりなのでトライアスロンどころかジョギングも遠慮する方の人間です。
このような私の足を雌じかの足のようにしてくださるという神の約束があります。
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それが今日の聖句のあるハバクク書です。
「主なる神はわたしの力であって、わたしの足を雌じかの足のようにし、わたしに高い所を歩ませられる」
(ハバクク3:19)
これを信じたら文字通り私の足が鹿のように山の急な斜面をスイスイと登るような強靭な足腰に変わるのでしょうか?
いいえ、これは神を信じる者が絶望的な状況の中でも打ち負かされずに進んでいけるという表現なのです。
ハバククが生きていた時代、イスラエルはアッスリヤの横暴に苦しめられていました。
当然彼は神に祈ります。
すると神の答は
「見よ、わたしはカルデヤびとを興す」
(ハバクク1:6)
というものでした。
カルデヤびととはバビロニア帝国のことです。
これが正義の使者となってイスラエルを救ってくれる…、というのではなく、アッスリヤが悪ならバビロニアはそれに勝る巨悪です。
実際に歴史を見ると、強い悪が弱い悪に勝ち、今度はその巨悪がイスラエルを支配し、最終的にはイスラエルを滅ぼしてしまいます。
バビロン捕囚です。
現実はハバククの祈りとは全く反対方向に向かったのです。
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このようなことから、人間の願いの延長上に神の答が都合よく用意されてあるのではないことがわかります。
あなたの祈りはその通りに聞かれることもあれば、全く違った形で聞かれることもあり、また、無残にも聞かれずに壊されることがあるのです。
人間の側から見ればそうですが、神の側から見ればそうではありません。
カルデヤびとなるバビロニアという巨悪を通して、小国イスラエルという古い存在は滅び、新しく聖書の民イスラエルとして彼らは復活するのです。
それがバビロニアを滅ぼしたペルシャ王クロスの勅令です。
イスラエルの民はエルサレムに帰還します。
彼らは古い時代の罪を悔い改め、神の言葉に従って生きる新しい国民となって生まれ変わりました。
イスラエルが古いままの現状で生き延びるのではなく、神は一旦そこで断罪し、しかしそのまま打ち捨てられるのではなく、新しい神の御心にかなう民として再創造されたのです。
ハバククの、苦しみから解放してくださいという願いは聞き届けられませんでした。
しかし、ハバククの祈りは聞き届けられました。
彼は現実にそれを見ていないにもかかわらず、自分の思いと違ってそれを遥かに上回る神の祝福を思い描き、その希望を持って現在を生き抜いたのです。
それが今日の聖句に表される彼の信仰であり、生き方なのです。
「主なる神はわたしの力であって、わたしの足を雌じかの足のようにし、わたしに高い所を歩ませられる」
(ハバクク3:19)
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苦難から解放されなくても、私たちの心は雌じかの足のようにされ、神の高い御心を知りながら歩ませていただけます。
そこから生じる希望をいただき、今日も軽やかに歩んで参りましょう。
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