今日のみ言葉【No.2065】(2019年 8月 1日)「キリスト教イロハ(6)『アドベント』」
見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる。
(イザヤ7:14)
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今日ご紹介するキリスト教基本用語は、アドベント(Advent)です。
アドベントとは「来臨(らいりん)」という意味のラテン語で、「待降節(たいこうせつ)」と訳されています。
クリスマス前の4週間の期間のことを言い、11月30日に最も近い聖日(日曜日)から始められます。
この期間は、イエス・キリスト降誕をお祝いするクリスマスを迎えるまで、心の準備をする時として用いるのが最もふさわしい過ごし方です。
神の時を待つこと。
ここにアドベントの真の意味があります。
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救い主が生まれることは、旧約聖書の預言者たちによってあらかじめ知らされていました。
教会で唱える使徒信条に
「主は聖霊によりてやどり、処女(おとめ)マリヤより生れ」
とある箇所は、イザヤによる預言です。
「見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる」
(イザヤ7:14)
マタイはこの預言が成就したことを次のように書いています。
「イエス・キリストの誕生の次第はこうであった。母マリヤはヨセフと婚約していたが、まだ一緒にならない前に、聖霊によって身重になった」
(マタイ1:18)
イザヤの預言が成されて、その翌年、イエス・キリストが生まれたのでしょうか?
いいえ、イザヤとマリヤの間には約700年の時があります。
もしこれを今の日本に当てはめてみると、今年は2019年ですから、700年前の1319年は鎌倉時代にあたります。
もしその当時の後醍醐天皇の文書にあることが、今年実現したとしたら…。
一口に700年と言っても、それくらい息の長い話なのです。
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信仰の真髄は待つことにあります。
待つとは、全く受動的でありながら、その奥底に神の約束を信じてやまない強さを秘めています。
周囲の人々から
「何も起こらないではないか」
「言ったとおりにならないではないか」
と言われたとしても、
「いえ、神の言葉は必ず成ります」
と信じ続け、神の約束が成った時に備えて今の時を過ごすのです。
そのように生きれば、
「なんてあの人は頑固なんだろう」
「聞く耳を持たない人だ」
と非難されることもあります。
もちろん、傲慢で独りよがりの生き方ではいけません。
人がわざわざアドバイスしてくださるのですから、それをきちんと聞く姿勢は必要です。
しかし、信仰に生きる時、どこかで、人から理解を得ることを捨てなければならない時がやって来ます。
誰からも理解されなくても、ただイエス様だけがこの私を理解してくださるというギリギリの境地に立つことは誰でもあるのです。
その時に、イエス様を我が身を支える杖として生きていく。
これが「待つ」という信仰の実態です。
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神の約束が成る時に備えて、今日の一日の方向を定めて参りましょう。
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