今日のみ言葉【No.1989】(2019年 4月15日)「聖書の成立と構造(1)」
あなたがたは、聖書の中に永遠の命があると思って調べているが、この聖書は、わたしについてあかしをするものである。
(ヨハネ5:39)
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神学生時代、ヘブル語の授業の最初、旧約聖書原典を手にして、先生は
「この表紙に書いてあるのが旧約聖書の正式名称だよ」
と教えてくれました。
それは、
「律法、預言者たち、そして諸書(トーラー・ナービーム・ウェ・ケスビーム)」
というものでした。
そしてこう言われたのが印象的でした。
「いいかい、旧約聖書の原題は『聖なる書』という題名ではないのだよ。律法と歴史書、預言者たちのメッセージ、そして詩篇等の文学書が集められた本なのだ」
つまり、聖なる模範例と教えだけが書かれてある本だと思うと、読み解いていく時に「あれ?」と迷いだすから、まずその点を注意して読みなさい、ということです。
聖書を信仰の規範とするキリスト教では当然聖書を大切にします。
月曜日と木曜日のキリスト教入門講座の日では、しばらくの間、聖書の成立と構造についてのお話をしていきます。
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現在の形としての旧約聖書が成立したのは紀元1世紀の終わり頃です。
ヤムニヤでの会議で、聖書に入れる書と除外する書が正式に定められました。
新約聖書の場合はどうでしょうか?
大まかに言って、キリストの十字架が紀元30年頃。その後、福音は人々の口伝えによって広まりました。
それが文字で書かれた手紙として紀元50年頃出され(テサロニケ、ガラテヤ)、以降、紀元100年頃までの間に新約聖書の文書が書かれました。
新約聖書が今のような形を取るようになったのは紀元200年頃。
そして4世紀のカルタゴ会議(397年)の時に正式に現在の形にまとめられました。
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このように見てくると、旧約も新約も人の手によって編集され、様々な文書の取捨選択があったことがわかります。
しかしこれは人間の好みで選ばれたのではありません。
何百年という期間を経て、本当に信仰の規範になるもの以外は振り落とされました。
つまり本物の神の言葉だけが残るのです。
そしてそこに聖霊の導きがあったのです。
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聖書を読む時に、
「どんな聖なる生き方をすれば、永遠の命が得られるのだろう?」
という知恵や教訓、生き方のテクニックを得ようとして読む人がいます。
その読み方でもある程度の収穫を得ることはできますが、それは花の展示会の会場で薔薇や蘭の花を見ずに、会場の片隅のたんぽぽの黄色い花を見て満足するようなものです。
聖書が長い年月をかけて今の形に編纂されたのは、救い主イエス・キリストに出会うためです。
「あなたがたは、聖書の中に永遠の命があると思って調べているが、この聖書は、わたしについてあかしをするものである」
(ヨハネ5:39)
聖書の中にキリストを求めて行く時、私たちはたんぽぽ以上の蘭の花に囲まれるような人生を送るのです。
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聖書の中にキリストを見出す人生を送られますように…。
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