今日のみ言葉【No.1914】(2019年 1月10日)「クリスチャンの規準(3)」
あなたがたの信仰の働きと、愛の労苦と、わたしたちの主イエス・キリストに対する望みの忍耐とを、わたしたちの父なる神のみまえに、絶えず思い起している。
(第1テサロニケ1:3)
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山形県は雪国ですから冬期間は除雪の労苦があります。
大雪の日は、午前3時頃の早朝、除雪のブルドーザーの音で目を覚まします。
「うわあ!これは大変」と思いながらも、朝になって明るくなってから汗だくになりながら雪片付けをします。
どこで生きても苦労はつきものですが、クリスチャンにはクリスチャンならではの苦労があります。
それは信仰によって生きる時の愛の労苦です。
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クリスチャンの規準の第3番目は、神と人とのために信仰によって労苦していることです。
これは単なる苦労ということではなく、キリストに従って生きていこうとするがゆえに味わう苦労です。
ですから、信仰を持っていなければ味わわなくて済む類の労苦です。
パウロはテサロニケ教会の人々にこう書き送っていました。
「あなたがたの信仰の働きと、愛の労苦と、わたしたちの主イエス・キリストに対する望みの忍耐とを、わたしたちの父なる神のみまえに、絶えず思い起している」
(第1テサロニケ1:3)
彼らはイエス・キリストの十字架の救いを信じ、信仰によって生き方を変えました。
その信仰による働き方には、愛の労苦が伴います。
キリストが人を愛されたようにクリスチャンが他者を愛そうとする時、そこに労苦が伴うのは経験上どなたでもわかることです。
生身の人間ですからやめたくなります。
しかしそこに「主イエス・キリストに対する望みの忍耐」が芽生えるのです。
世の終わりの日にキリストが王として再臨され、すべてを正しく裁いて下さり、信じる者すべてに永遠の命を与え、天国に入れてくださる。
この終末の希望があるがゆえに、忍耐が生まれ、たとえ細々とでも信仰による愛の労苦を続けていくことができるのです。
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私の話をひとつの実例として、みなさまの理解の助けにしていただければ幸いです。
私の母は認知症で、昔の記憶は明確に残っていますが、1分前の記憶はありません。
認知症の親を介護する息子・娘が一番心傷つくのは、良かれと思ってする愛の労苦がことごとく捨てられ、無駄になることです。
例えば、親が怪我をしないように、病気にならないように、生活が便利になるようにと先々のことを考えて新たに購入した物品は、気がつくと物の見事に姿を消しています。
認知症の方にとっては、何の覚えもない物が忽然として目の前に現れるわけですから、
「何だこれ?誰か知らない人が入って来て置いていったのか?」
と不安に襲われます。
そして、自分が記憶している「いつもと同じ状態」に戻して安心し、片付けたことは忘れます。
「お母さん、新しく買った布団乾燥機、どこへやったの?」
と子が問うても
「知らない」
と、キョトンとして心配そうな顔で見つめる親の姿があるだけで、息子・娘の労苦はほとんど空振りに終わります。
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やってもやっても報われない労苦があるときは、それを神様におゆだねすることです。
それは放り投げて知らんぷりすることではありません。
「神様、お手上げです。私の心は折れました」
と、祈りを通して自分の現状を神様に告げます。
私の場合は伝道でした。
どんなに言っても語っても、認知症の人は忘れます。
俗に言う「賽の河原の小石積み」のような連続に、私は母親への伝道をあきらめかけて、先ほどの祈りをしました。
すると
「おまえの理論ではなく、私の言葉を語れ」
という言葉が私の心にしみわたってきました。
なるほど、私はキリスト教理論を語ってきたのかと気づき、これは神様が私に語ってくださったのだと信じました。
それ以来、私は毎回、自著の『365日 生きていていい!』を母の前で開き、その日の御言葉を読み、本文を読み、最後にお祈りして終わるようにしています。
母はその都度自分の思ったことを言いますが、私は「うんうん」と聞き、「じゃ、また読むね」と言って読み始めます。
1話を読むのにそんな中断が数回あり、果たして記憶に残っているのかはわかりませんが、私は御言葉には命があると信じています。
人間が語る理論は失せても、命ある御言葉の種はその人の心に根を張り、芽を出し、やがて実を結ばせるのです。
私にとって、これは苦しい労苦ではなく、爽やかな労苦となっています。
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信仰による労苦を希望の忍耐で進める今日として参りましょう。
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