今日のみ言葉【No.1897】(2018年12月 7日)「 イエスとの対話」

2018年12月17日

さて、イエスの名が知れわたって、ヘロデ王の耳にはいった。
(マルコ6:14)

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2003年にアメリカがイラクと戦争を始めた1週間後、私はアメリカ国内に渡航しました。

入国審査はきっと厳しいだろうと予想していたのですが、案外スーッと通ることができ、ロサンゼルスは以前と全く変わらない状況でした。

「これが現在戦争中の国なのだろうか?」と拍子抜けする程のんびりとした日常が流れていましたが、しばらく滞在していてその理由がなんとなくわかってきました。

日本のテレビで普通に見ていた激しい戦闘の様子がアメリカのテレビでは流れておらず、かなりマイルドなものしか放映されていなかったのです。

過激な映像によって国民の心が動揺しないようにという配慮ゆえのことだったのでしょうが、情報操作と言えなくもありません。

私たちは政府やマスコミのフィルターを通して戦争を知るしかできませんが、戦争の真実は戦場に行ってみなければわからないのです。

イエス・キリストを知るにも、人の噂や評価を通しての判断だけでは実際と程遠いイメージになるかもしれません。

自分で聖書を読み、一度は祈ってみることが真のイエス・キリスト理解に通じる道となります。

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今日の聖句に出てくるヘロデ王(ヘロデ・アンティパス)は、イエス様が生まれた時にその地方の2歳以下の子供を殺せと命じたヘロデ大王の息子です。

ヘロデ・アンティパスは父ほど残虐ではありませんでしたが、はっきりとした信念をもつリーダーではなく、人の意見に左右される人だったようです。

不安な人は情報を集めます。正しい情報を得さえすれば安心できると思うからです。

そこで色々な人の話を聞きますが、人は自分のフィルターに合わせて物を言いますから、イエス様への評価も様々なものになります。

「バプテスマのヨハネが、死人の中からよみがえってきたのだ」

「彼はエリヤだ」

「昔の預言者のような預言者だ」

バプテスマのヨハネを処刑したという罪責感を持ち、不安を持つヘロデ王はますます混乱し、とうとう

「わたしが首を切ったあのヨハネがよみがえったのだ」
(マルコ6:16)

という妄想を持つまでになります。

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いつの時代にも、人の噂だけで判断し、自分で直接相手から聞こうとしない人がいるものです。

これを「イエスとの対話」がない人と言います。

私たちはイエス様当時と違い、実際に会って話をすることはできませんが、聖書に記されたイエス・キリストの言葉、そして弟子たちの証言があります。

現代の私たちが出来る「イエスとの対話」とは、聖書を読み、祈り、イエス・キリストの真意とは何かと思い巡らすことです。

そこに聖霊が働き、「イエス様は自分にこう語られているのだな」と受け取れるような出来事が起きてきます。

それを大事にした上で、他の方々の意見も参考にします。

特に信仰の先輩のアドバイスはあなたの考えを独りよがりにせず、バランスの取れたものとしてくれるでしょう。

しかし、あくまで自分が聖書を通して神の言葉を受け取り、「神の御心はこういうものだ」と信じて進むのです。

その態度で生きていくと、イエス様を通り過ぎる人ではなく、イエス様と出会う人として生かされていきます。

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今日も聖書を読み、祈り、イエス様と対話する一日を送って参りましょう。

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