今日のみ言葉【No.1630】(2017年10月20日)「 聖書的格差社会の生き方」
見よ、ひとりの王が正義をもって統べ治め、…、かわいた所にある水の流れのように、疲れた地にある大きな岩の陰のようになる。
(イザヤ32:1-2)
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厚生労働省の調査によると、2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも香港についで世界第2位です。
(日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG26HGD_X20C17A7000000/)
反対に最も寿命が短い国はアフリカのシエラレオネで、世界保健機関(WHO)が発表した2016年の統計によると男女平均50.1歳。
どちらの国に生まれるかで生きている時間が30年以上も違います。
この世は「不公平」を前提として生きるようになっているのです。
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イエス・キリストもこのことを認めています。
と言うより、神様が私たちをそれぞれ違った存在としてお造りになられたのですから、差があって当然なのです。
タラントのたとえ話はそのことを伝えています。
「また天国は、ある人が旅に出るとき、その僕どもを呼んで、自分の財産を預けるようなものである。すなわち、それぞれの能力に応じて、ある者には五タラント、ある者には二タラント、ある者には一タラントを与えて、旅に出た。」
(マタイ25:1-2)
いかがでしょう?格差前提なのです。
これだと5タラントをいただいたしもべが有利で、1タラントしか与えられていないしもべは不利なのではないでしょうか?
しかしそれは違います。
このたとえ話は、与えられた命をどう使ったかが問われる人生の精算があることを語っています。
ここに出てくる「主人」とは神のことで、正しい裁きをなさいます。
その基準は、「いかに多く儲けたか」ではなく、「いかに自分に与えられたものに忠実であったか」です。
ですから、5タラント儲けたしもべも2タラント儲けたしもべも同じ賞賛を受けています。
しかし、主人をひどい人だと誤解して1タラントを埋めてしまって何にも用いなかったしもべは厳しい裁きを受けます。
人生は公平(フェア)ではありません。
スポーツの世界でフェアプレーが賞賛されるのは、それだけアンフェアな汚いプレーが多いからです。
フェアでない世界ではあっても、神様は良い方です。
その神の目を意識しながら与えられた場所で誠実に生きること。
神は現世ではそのことを求めておられ、それが来たるべき新しい世界での正式な基準となるのです。
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イザヤはそのことを
「見よ、ひとりの王が正義をもって統べ治め、…、かわいた所にある水の流れのように、疲れた地にある大きな岩の陰のようになる」
(イザヤ32:1-2)
と預言し、社会生活が全く新しくなる世界の到来を語り、人々に希望を与えました。
この描写は日本で生活する日本人では意味が通じないのではないかと思われます。
なぜなら、日本では乾いたところに水が流れていればそこは草地となり森となります。
荒れ地の大きな岩の陰には苔がむし、ジメッとしているはずで、決して心地よいとは限りません。
しかし、年間を通して湿度が低く乾燥している中東のイスラエルは日本の湿潤気候とは違います。
雨季と乾季に分かれているので、雨季が来て雨が降ると乾いた茶色の大地に水が流れ、川ができ、全く命が見えなかった土地がまたたく間に緑と花の大地に変わります。
また、乾燥しているので日なたが30度でも日陰での体感温度はぐっと低くなり、汗がサッと引いて寒さを感じるほどになります。
イザヤは生活の実感を持って感じ取れるように救い主到来後の素晴らしい未来を語り、希望を与えて民を支えたのです。
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周りの世界がどうあれ、天から見つめておられる神の目を意識して生活すること。
これが地上において永遠の命をいただいて生きる人生の鍵です。
今日もまた新たに許されて与えられた一日です。
誠実に忠実に歩む今日として参りましょう。
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