今日のみ言葉【No.1808】(2018年 7月23日)「 イエス・キリスト(6)」

「わたしがあなたがたに伝えているこのイエスこそは、キリストである」
(使徒17:3)

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日本人男性で一番多い名前の読みは「ひろし」だそうです。

俳優の阿部寛、漫画家の黒鉄ヒロシ、ものまねタレントのコロッケは本名の瀧川広志で映画出演をしています。

「ひろし」が日本で一番ありふれた名前とするなら、「イエス」という名も当時のイスラエルで一番ありふれた名前でした。

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イエス・キリストという名は、「苗字がキリストで名前がイエス」という意味ではありません。

日本でも姓を名乗れるようになったのは明治維新以降。

それまでは、太郎とか与作とか甚兵衛とかの名前だけでした。

それでは区別がつかない時があるので、「田吾作のせがれの与作」と親子関係を加えたり、地域を加えて「柏倉村の与作」と言っていました。

イエス様の場合も同様で、「ヨセフの子イエス」とか「ナザレのイエス」と呼ばれていました。

ちなみに、イエス様の代わりに釈放された殺人犯バラバの正式名はバラバ・イエスです。

これは「アッバスの子バラバ」という意味で、「ヨセフの子イエス」と共に二人のイエスが総督ピラトの前にいたことになります。

新共同訳ではこのように訳しています。

「そのころ、バラバ・イエスという評判の囚人がいた。ピラトは、人々が集まって来たときに言った。『どちらを釈放してほしいのか。バラバ・イエスか。それともメシアといわれるイエスか。』」
(マタイ27:16-17)

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キリストとはヘブル語「メシア(救い主)」のギリシャ語訳です。

メシアの元々の意味は「油注がれた者」です。

イスラエルの祭司は油を注がれて民を導き、後に神の預言者によって油を注がれた者が王となりました。

そこから、油を注がれた救い主という意味に用いられるようになったのです。

ですから、キリストとは「神によって油注がれた人類の救い主」という意味であり、「太閤秀吉」の太閤と同じような称号です。

最初は今日の聖句のように、

「わたしがあなたがたに伝えているこのイエスこそは、キリストである」
(使徒17:3)

と言われていましたが、後になってイエス・キリストと呼ばれるようになったのです。

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大事なことは、イエスをキリスト(救い主)と信じて生活することです。

当時のイスラエルの人々にとっては、ヨセフさんちの長男息子のイエスであり、ナザレ村のイエス君であり、総督ピラトにとっては同名の二人のイエスのうちの一人に過ぎませんでした。

しかし、イエスをキリストと信じる者にとっては、イエスとはこの私の罪の身代わりを進んで引き受けて下さり、罪の裁きから逃れさせ、永遠の命を得る道を開いてくださった方です。

そのように信じて生きるとき、今日の一日に生きる意味を見いだせます。

人生は死で終わりではなく、永遠の一部としての今日なのだということがわかり、生きることを続けていく力がしみわたってきます。

そして、愛という実を一つずつこの世に残し、地上の生涯を全うし、天国の祝福の中に迎え入れられるのです。

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「イエスこそは、キリストである」

そう信じる一歩を今日に刻んで参りましょう。

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