今日のみ言葉【No.1560】(2017年 7月 4日) 091 「トマス(見ないで信ずる者は、さいわいである)」(2)
それからトマスに言われた、「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい」。
(ヨハネ20:27)
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トマスの頑固さは極め付きです。
3年半の間、苦楽を共にし、イスカリオテのユダを除けば皆信頼できる間柄の弟子たちです。
その彼らの「わたしたちは主にお目にかかった」という言葉を、自分で確認しなければ信じられないとトマスは拒否しました。
トマスのような人が初めからイエス様の弟子、いわば側近として加えられていたという事実に私は希望を感ぜざるを得ません。
疑い、信じられない人もイエス様のそばにいていいということです。
教会に来てメッセージを聞き、数カ月、数年通ってはいるものの、どうもいまいち信じられないので洗礼は辞退している方々がいらっしゃいます。
「トマス予備軍」の人たちです。
客観的事実を重要視し、何が真実かを見通そうとする容易にだまされない人たちです。
情に流されず、周りに迎合する弱さどころかその反対の意志の強さを持ち、しかも初めの愛を持ち続ける純粋な人たちです。
イエス・キリストはトマスタイプの人たちの本質を見極め、その方々が理解できるやり方で出会ってくださいます。
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8日後に復活のイエス様が再度現れました。
それはもう一度弟子たちに、特にトマスに特別に語りかけるためです。
さて、もしあなたがイエス・キリストの立場にいるとしたら、この時トマスに何と言うでしょう?
私ならきっとトマスに指導と称してお説教することでしょう。
「お前は一体どうしたのだ?みんなの話が信じられなかったのか?なぜだ?」
そう問い詰めて反省させなければ人は変わらない、と思っているとこういう言葉が出てきます。
ではイエス・キリストはトマスにどう語ったのでしょう?
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一方的に拒否していたトマスに対して、イエス様は責めることなく語りかけられました。
「それからトマスに言われた、『あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい』」
(ヨハネ20:27)
ここにイエス・キリストの心が表れています。
これは他の弟子たちに対する言葉との比較で明確にさせられます。
最初に現れた時、イエス様は「安かれ」と言われた後、トマスを除く弟子たちに
「手とわきとを、彼らにお見せになった」
(ヨハネ20:20)
と書かれてあります。
見せただけだったのです。
そして2度目、同じく「安かれ」と言われた後、特にトマスに向かって
「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい」
(ヨハネ20:27)
と言われ、ご自身の体に触れてみなさい、槍で突かれた脇腹の跡に手を差し入れてみよ、とまで言われました。
疑ったトマスを全く責めておられないのです。
「信じられないんだな。あなたはどうやったら信じられるのだろうか?あなたの言うとおり、この手に、この脇に触れて確かめてごらん」
イエス様はトマスと同じ場所に立ち、同じ位置からものを見て、そこから彼に言葉をかけて下さったのです。
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トマスはこの後イエス様の体を入念に調べた…、とは書かれてありません。
あれほど言っていたにもかかわらず、彼は全く手を触れず、
「トマスはイエスに答えて言った、『わが主よ、わが神よ』」
(ヨハネ20:28)
と信仰告白をしています。
トマスが持つ幾多の疑いの山を一瞬で飛び越えさせ、堅い信仰に到達させたのは、自分と同じ所にいてくださるキリストの愛だったのです。
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神はあなたが今いるのと同じ所にいらっしゃいます。
あなたを責めずに、愛の言葉を語りかける神の存在と共に今日の一日を過ごして参りましょう。
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